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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第228号 2009.05.25

おいしいケーキになかまの笑顔(^▽^) 平和のうたごえ喫茶

政府により、国民の健康、労働、生活が脅かされるなか、平和憲法の存在が輝きを増しています。塩尻・長野・諏訪・県連の取り組みを紹介します。

神谷ありこさん(右)の楽しいリードで盛りあがる会場
神谷ありこさん(右)の楽しいリードで盛りあがる会場

5月9日、塩尻協立病院で「平和のうたごえ喫茶」がひらかれました。やわらかな陽射しがさしこむデイケア室、長野うたごえ界の第一人者・神谷ありこさんのリードで、職員、友の会員さん、歌声に誘われてきた人など33人が楽しいひとときをすごしました。

"文旦"売上金で平和をアピールしよう

企画の主催者・塩尻協立病院9条の会は、毎月9日の昼休みにランチミーティングを行っています。
憲法記念日の5月にむけ、文旦の売り上げで潤った財政で、どういう「平和のアピール」ができるかと相談したところ、協立うたごえ合唱団に所属する由井厚子MSWが「うたごえ喫茶はどうでしょう」と提案。若い職員は「うたごえ喫茶って何?」と、なじみはありませんでしたが、「9のつく日に開催しよう!」となりました。

おいしいネ!調理科特製ロールケーキも

4種のロールケーキ
4種のロールケーキ

会場には、調理科特製のロールケーキや職員手作りの9の形の「9条クッキー」、コーヒー、紅茶が並びました。神谷さんが「景色もいいし、ケーキもおいしそう。明日から喫茶店ができそうですね」と笑顔であいさつ。みんなが知っている『春が来た』『大きな古時計』からスタートです。
『たんぽぽ』では、協立合唱団のメンバーが振り付けを披露、隣の人と手を合わせてリズムを取りながら歌います。神谷さんの「カラオケではないので、うまく歌えたら自分で拍手しましょう」に、1曲歌うごとに大きな拍手!

心にしみた「あの日の授業」

♪あの日の授業♪でせりふを朗読してくれた友の会員さん
♪あの日の授業♪でせりふを朗読してくれた友の会員さん

『あの日の授業~あたらしい憲法のはなし~』は、先生が新憲法を熱く語った授業を教え子が振り返る歌。途中にせりふが入るのですが、参加者の友の会員さんが本当の先生のように語ってくれ、会場は感動に包まれました。
また、♪この窮状救うために、声なき声よ集え。わが窮状守りきれたら、残す未来輝くよ♪と、かつてのアイドル、ジュリーこと沢田研二さんが作詞し歌った『わが窮状』に、勇気をもらいました。

♪あの日の授業♪でせりふを朗読してくれた友の会員さん
♪たんぽぽ♪では隣の人と手をうちながら

神谷さんの語りも「平和っていいなあ」と感じさせてくれ、参加者からは、「とっても楽しい!歌を歌うことは言葉を発信することにもつながります。みんなで9条への思いを発信していきたい」「昔を思い出すなあ。行くところがないからうたごえ喫茶はデートする場所でしたよ」「ロールケーキおいしい!」「ぜひ、第2弾をやってね」など、たくさんの感想が寄せられました。塩尻協立9条の会は、世代を超えて楽しみながら平和を感じられるイベントを企画する予定です。

長野

大江健三郎さん講演会に3000人

講演する大江健三郎さん
講演する大江健三郎さん

4月29日、大江健三郎さん(九条の会代表世話人)を招いて「憲法9条を守る県民のつどい」がホクト文化ホール(県民文化会館)大ホールで開かれました。参加者は3000人を超え、通路を埋め、ロビーまであふれて大江さんの話に聞き入りました。
講演前には、主催の「県民過半数署名をすすめる会」呼びかけ人(16人)大江健三郎さん講演会に3000人 のうち桜井佐七さん、親里千津子さん、佐々木都さん、市川英彦さんがあいさつ。体験を通じての平和への思いが胸に迫りました。
大江さんは、「親密な手紙を書くように―加藤周一さん(昨年亡くなった九条の会呼びかけ人)、沖縄そして文学」と題し、一つのことを伝えるにもその背景などを詳しく、時には軽妙な面白さで1時間27分にわたって講演されました。

参加者は会場を埋めつくし、ロビーまであふれるほど
参加者は会場を埋めつくし、ロビーまであふれるほど

物事の考え方、自分が向き合う相手を理解するために相手の文化まで理解することなど、大江さん自身もそうしているはずなのに加藤周一さんに置き換えて丁寧に話され、講演時間のほとんどをそれに使われて、集いのテーマ「憲法9条」の関連は最後に数分で締めくくられました。理解などというのはおこがましい、深いお話でした。
(長野中央病院・事務 和田 民史)


諏訪

井原勝介前岩国市長、米軍基地と住民自治を語る!

報道陣も多く、大きく取り上げてくれました
井原さんの講演に聞き入る参加者

5月3日、「2009年諏訪地方憲法記念日集会」が諏訪文化センターで行われました。主催は「諏訪地方憲法集会を成功させる会」。共立病院が事務局の「しもすわ九条の会、青年9条の会」など諏訪地区の9条の輪(諏訪広域の反戦団体の集まり)も共催していて、諏訪共立病院からも多数のスタッフが企画・運営に参加しました。
記念講演は、井原勝介前岩国市長が「岩国が闘う!今、戦争をする基地と軍隊を問う」と題して行いました。
講演の内容は、岩国基地があることで犯罪が増え、市民が恐怖している様子や、夜間離着陸訓練の強行は安眠すら奪い、心理的にも追い込まれるというものでした。
井原さんは、市民の声を国に届ける住民投票(政治)とは、いかに力があるものか、お金(助成金)により地方が国にしばられがんじがらめにさせられている様子にも触れ、「お金に縛られずちゃんと意見を言えることが大事。だまっていてはいけない。本当の民主主義はここから始まろうとしている」と述べ、大きな拍手に包まれました。
参加した諏訪共立病院の宮澤裕和さんは、「市民の安全を最優先する市長の強い覚悟を感じました」と感想を述べました。
また、辺野古基地建設反対運動や日本における米軍基地問題を描いた映画「基地はいらない どこにも」も上映。来場者も300人を数え、盛大な催しとなりました。(諏訪共立病院・PT宮坂昌宏)

県連

平和を学び、広げる活動家に~ピースゼミナール開講~

具志堅院長が記念講演
具志堅院長が記念講演

県連ピースゼミナールが4月16日に開講し、12人が参加しました。第1期、第2期平和学校の成果を踏まえ、卒業生からの聞き取りも行って改善点を論議し、開催を準備してきました。
ピースゼミナールは、受講者自身が問題意識を持ち主体的に運営していくよう県連青年委員会として援助していきたいと考えています。

活発にグループ討論
活発にグループ討論

第1回講座の記念講演は、具志堅進松本協立病院院長。「強い意志で平和を語れる人になってほしい」というエールを受け、「一年後の自分宣言」では「歴史の真実を見極め自分のことばで平和の大切さを語れるようになりたい」と、全受講者が意欲をみなぎらせていました。大いに学び合い「1年後の目標」をやり遂げ、将来平和活動家として成長することを期待しています。彼らをとりまく役職員皆さんの励まし・応援をよろしくお願いします。(県連青年委員会・花岡 進)

明日のための私たちの選択

油井 真幸(長野中央病院・看護師)

長野県連会長 熊谷 嘉隆

「資本主義が勝利した...」と言われた「社会主義国」の崩壊から、急速に新自由主義の旗を振る国家と資本が世界に広がり、世界を股にかけた巨大資本(禿はげ鷹たかファンド)が暴走を始めました。「デリバティブ」と言われる偽物商品が世界に広く売り出され、国家間の経済格差と国内の貧困に拍車がかかりました。戦争やテロによる限りない暴力の連鎖が始まっています。
そして「崩壊」から20年後、その資本主義の総本山アメリカで、国際的な巨大企業と巨大銀行資本が経営破たんしました。そして今、莫大な国家予算が巨大企業に注入され、政府の管理下に置く「あたかも企業の国営化のような事態」が進んでいます。
これらの驚くべき世界の変貌は、資本主義の限界を感じさせるに十分な出来事です。
この深刻な事態を作り上げた原因を、自民・公明・民主の勢力は理解できていません。相変わらずアメリカの信奉者になり、大企業の利益を優先する小泉構造改革路線を続けています。
今「誰のために政治を行うのか? 誰のために国の予算を使うのか?」と考えた時、日本の政治がアメリカと日本の財界との腐れ縁を断ち切ることを避けては日本の未来を語ることはできません。
今世界と日本で起こっていることは、「価値判断と豊かさを作るための方法の転換」...つまり「国際的規制と合意」や「国際的な協調と平和外交」「国家間の対等な関係」「世界的貧困と国内の貧困問題の解決」「国内産業の保護と働くル-ルの確立」...を強く求めています。
来る衆議院議員選挙は、私たちが日本の将来と世界の方向を選択することにつながる大切な選挙です。世界で最も優れた9条・25条・92条を持つ「日本国憲法」を日本の政治に生かす勢力を、私たちの力で大きくすることが、これほど大切な時はありません。私たち民医連の果たす役割は重大です。

(註)【新自由主義】政府などによる規制の最小化と自由競争を重んじる考え方。市場での自由競争により富が増大し、社会全体に行き渡るとする考え方。しかし、再配分よりも富の集中や蓄積・世襲化が進み、貧富の差は拡大している。 【禿鷹ファンド】金融機関・機関投資家や個人など、ある特定の投資家から資金を集め、それを基金として株や不動産などに投資し、売却益を投資家に還元する機関(基金)。儲けのあるところに禿鷹のように群がって利益を貪る。 【デリバティブ】商品・サービス等の実態をともなわない、信用リスクそのものを売買する「金融派生商品」の一種

憲法25条をいかす"いのちのアンテナ"塩尻協立病院一職場維持例全職員集会から

一職場一事例全職員集会

4月15日、塩尻協立病院で一職場一事例全職員集会が行われ、50人が参加しました。
病院では、日常的に報告用紙(いのちのアンテナ「わたしが気づいた患者さん」)によって各職場から事例が集約されています。今回は、それを元に、患者・利用者さんの権利としての憲法25条をいかす取り組みが発表されました。 
病院と薬局が連携して患者の自己負担を軽減できた例や市長懇談を契機に行政の協力を得た例など、9事例が報告されました。2階病棟看護師の報告を紹介します。

事例

A さん:60代・女性。
脊髄小脳変性症、糖尿病(インスリン治療中)など。要介護2で夫と2人暮らし。子供(別居)の支援は受けていない。保険は後期高齢者保険、特定疾患受給者証受給(医療保険診療分は自己負担なし)
経過:食思不振、食事摂取量の低下、ADLの低下で入院。病院食(ミキサー食)は食べていたので、「自宅ではどんな食事だったのか」気になり、面談した。
自宅では高齢の夫が主介護者。以前ヘルパーから食事づくり指導が行われたが、実際に調理するのはむずかしく豆腐程度のものしか食べていないことがわかった。
また、訪問看護から情報収集したり、ケアマネージャーに連絡を取ったりした結果、経済的な問題も明らかになった。経済力からいって施設入所も困難であり、介護保険のヘルパー利用も制限せざるを得ない状況だった。
本人の退院希望が強かったため、関係各部署と相談した。訪問看護から「エンシュアリキッド(高カロリー栄養剤・保険適用)にトロミをつけたものなら保険の範囲で処方可能だし、栄養面もカバーできるのでは...」という提案で、栄養バランスのよい食事がとれるようになった。退院後は診療所やヘルパーステーションが関わりを持って支援している。

参加者からは、「自治体に働きかけ成果がでていること、スタッフが粘り強く対応しているところは民医連ならでは」「事例を積極的に出して、多くの職種が情報を共有することが大事だと感じた」「そういえばあの人も、と思い当たる事例がでてきた」などの感想が出されました。

医系学生、元気の交流!

僻地医療フィールドワーク

5月9日〜10日、第5回「僻地医療フィールドワーク」を長野県最南端の阿南町で開催。医系学生19人と職員14人が参加。温田信夫県立阿南病院長から、同病院勤務医の奮闘をうかがい、夜は山本ひとみ健和会病院医師の話を聞きながら交流しました。(牧内 智則)

いちご狩りに

5月16日は看護学生交流会。いちご狩り&老健施設見学日帰りツアーが行われ、なんと33人が参加!!学生同士すぐに仲良くなり、楽しく交流しました。(黒川 梨絵)

シリーズ発言 いのちを大切にする国へ(12)

老健はびろの里・看護師長 増田 仁美

老健はびろの里・看護師長 増田 仁美

2000年に開設された老健はびろの里は今年で10年目を迎え、私の民医連歴も10年となりました。それまでの医療のことだけを考えていた自分から、多くの学習の機会を得ていろいろな方向から、医療・介護を見ていく姿勢ができたかなと感じています。
はじまりは、一人の難病の利用者様を在宅復帰していただいた経験からでした。
到底在宅復帰は難しい環境の中、多職種の職員の熱意とボランティア精神で、休日を返上しての自宅の大清掃、環境を整えました。施設職員や村のケアマネジャーが自主的に参加し、いつの間にか村の職員も呼び出しての大仕事に。はびろの里の事務長まで差し入れに来てくれるというサプライズもありました。しばらくの間在宅とショートステイの繰り返しで、在宅生活が可能な期間をもてました。
そんな小さな活動でしたが、利用者様に寄り添って思いを一緒に考えていくという経験は、重要なことだと感じています。思いを真剣にうかがうことは、「気になる利用者様訪問」にもつながり、生活の実態を知り、何が今この方に必要かと考える原点になっていくのだと思います。
08年から開始した『気に患』ならぬ『気に利』訪問、いつも利用していただいているが、どうも気になる、訪問して思いに寄り添ってみよう。そこから何か問題に気付いたり、援助できることがあればと思い、一軒一軒をまわります。そんな小さな一歩から、今の介護保険制度は何かおかしい、私たちで変える運動を発信しようという自主的な活動につながる変容こそが大切なのだと思います。

ようこそ長野県民医連へ 新卒医師を紹介します。

09年度は3人の研修医を迎えました。4月から長野中央病院で研修を行っている2人に自己紹介をお願いしました。
(浜崎幹久医師は療養中のため、次号以降に掲載します)

一職場一事例全職員集会

阿部光俊 医師
出身は山梨県のとある田舎です。
趣味は料理で、納豆にどのサラダドレッシングを入れたら一番おいしいかなど、いろんな味との出会いを楽しんでます。
長野民医連を研修先に選んだのは、医師の技術、意志の高さと、医師だけでなく、コメディカルやそのほかのスタッフ、共同組織の皆さんが一緒に医療をつくっているところに魅力を感じたからです。
民医連医療を担う医師として恥ずかしくない技術、人間性を持った医師を目指して精進してゆきたいたと思います。宜しくお願いします。

一職場一事例全職員集会

河合俊輔 医師
生まれは神奈川県ですが、高校生までは福岡県で育ちました。出身大学は京都府立医科大学です。
大学5年生の3月に、大阪レジナビで長野中央病院と運命の出会いを果たしました。オリエンテーションでベッドメイキングまで教えてくれる病院は、日本広しと言えどなかなかないと思います。
趣味は肉体改造です。最低でも週3回はジムに通わないと、疲れてなさ過ぎて眠れなくなります。
めざしているのは、今までいなかったタイプの医師になることです。2年間、ビシバシとご指導受け賜れたら幸せです。ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。
(※レジナビ=医学生のための合同研修説明会)

東南西北

中 信

小児科学習会

ママナースの会発足

5月20日、中信連絡会看護業務改善PJ会議主催の第1回ママナースの会を開催しました。妊娠中のナース、育休中のナースなどあわせて17人が参加。おいしいお弁当を食べながら、小児科の鈴木直美医師を囲み、妊娠中の悩み、復職への不安、子育ての様子など、さまざまな交流を行いました。

飯 伊

小児科学習会

かやの木まつり開催

5月16日、第14回かやの木まつりが開催され、約120人が参加しました。骨密度測定などの医療企画のほか、獅子舞、歌、民謡、職員総出の「かやの木中村座」の寸劇を行いました。今年は所長交代の年でもあり、地域医療を守る砦としてさらなる一歩を踏み出すことをアピールできたと思います。

長 野

小児科学習会

ふるさとの風物詩

老健ふるさとでは、5月13日、恒例の味噌仕込みを行いました。午前中は大鍋で大豆を煮て、つぶし広げて冷まし、午後から利用者さん総出で、麹と塩を混ぜます。混ぜた豆は5〜6斗の樽に空気が入らないように投げつけます。勢いあまって床に叩きつける利用者さんもいたりと、賑やかな会になりました。

東 信

小児科学習会

綱領学習会でメッセージ

5月16日、東信医療生協で綱領学習会があり、役職員69人が参加しました。講師は岩須県連事務局長。4人の職員が「私と民医連」のテーマで仲間たちへメッセージを伝えました。「職員がどんな気持ちで立ち向かっているかが分かった」「この時期のこの論議が非常に重要」などの感想が寄せられました。

上伊那

小児科学習会

訪問リハ 開始しました!

上伊那生協病院では、4月から「訪問リハビリテーション」を開始しました。上伊那の訪問リハ業務をひとつのにまとめ、ほぼ上伊那全域にリハビリを提供していきます。スタッフは6人。患者さんは上伊那生協病院の退院者が主ですが、地域の主管病院や開業医、ケアマネとの連携で、4月は約600件の訪問リハビリを行いました。

諏 訪

小児科学習会

1万筆めざして!

5月9日、夏日とも思わせる陽気の中、下諏訪9条の会の呼びかけ人、開業医の武居先生と諏訪共立病院元理事長の五味先生を含めた総勢8人で憲法9条を守る署名活動を行いました。下諏訪9条の会が発足して4周年、署名への反応はさまざまですが、下諏訪町内で1万筆を目標にがんばっています。


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