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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第238号 2010.04.25

踊った!踊った♪患者さんの笑顔も満開 松本協立病院お花見会

 前日の雨が嘘のように晴れた4月13日(火)、松本協立病院患者さんのお花見会が、松本城公園で行われました。
主催は病院のふれあい企画委員会。委員は各職場から選出され、季節の行事を担当します。なかでもお花見は、大型バスに入院患者さんを乗せて外出という、病院挙げての一大イベント。毎年、花笠音頭で新入職員がデビューします。

新入職員が1人ずつ患者さんを担当

患者さんをバスへ
患者さんをバスへ

朝9時、参加する入院患者さんの名簿を最終チェック。患者さん用名札に、名前だけでなく、病棟、病室番号、おやつの種類を書くのは、安全に確実にお花見に参加してもらうための工夫です。
12時45分、新入職員との打ち合わせ。今年は新人が患者さんを1人ずつ担当し、病棟に患者さんを迎えに行くところから出番です。
13時。病院駐車場には、リフト付き大型バスが待機。車いすから座席へのトランスファーは介護・リハスタッフが介助します。患者さんを乗せ、新入職員をバスの通路いっぱいに詰め込んで発車。デイケア利用者さんとデイスタッフも松本城へと向かいます。参加者は入院患者17人、デイケア利用者10人など総勢 80人になりました。


迫力満点の花笠音頭に見入る患者さん

みごとなフラダンスに人垣が
みごとなフラダンスに人垣が

2カ月前に日程を決めるため、桜の予想は難しいのですが、今年は満開の桜に迎えられました。会場には横断幕が張られ、病院から運んだ椅子40余が並んでいます。デイケアの患者さんは「ちょっと桜を見て帰るだけだと思ったら、大がかりでビックリした」と開会を待っています。

会話もはずむ、おやつの時間
会話もはずむ、おやつの時間

司会は2人の新入職員。最初の出し物はフラダンス教室の皆さん。華やかで笑顔あふれる素敵なダンスが披露され、曲に合わせて患者さんの手も動きます。通りかかった花見客が思わず足を止め、気づいた時には人の輪が倍に。
おやつ、「富士山体操」の後は、本日のメイン企画・花笠音頭です。毎年踊りを指導している職員が「今年の新入職員はやる気満々」と太鼓判を押しただけあって、動きも揃って迫力満点。患者さんも思わず身を乗り出し手拍子して、熱気あふれる雰囲気のまま、お花見会は幕を閉じました。
帰りは桜の下を散歩してからバスへ。「ちょうど咲いていてよかったですね」「踊りもよかったよ」「疲れませんでしたか」「少しは疲れたが心地よい疲れだ」すっかり打ち解けた新入職員と患者さんが仲良く話しながら戻っていきます。「実習で他の病院にも行きましたが、病棟以外にたくさんの職種がかかわってのお花見は初めてです」と新入看護師が語ってくれました。


ふれあい企画委員は、出発前に出会った職員に「今年が最後の桜になる患者さんもいるだろうから準備がんばって」と声をかけられました。
ふれあい企画のルーツは松本協立診療所時代ですが、最初のお花見は病院化から2年後、リハビリテーション科を開設した1984年に始まりました。松本協立病院にとって20年以上続くお花見会は「当たり前」のように存在しています。しかし、聴診器、血圧計、救急セットの準備、病棟からの詳細な申し送り、無理のないスケジュールなど、蓄積された経験と職員の患者さんへの思いが込められたかけがえのない一日なのです。

県連第3期ピースゼミナール終了 韓国フィールドワークで戦争の実態を深く学びました。

「ナヌムの家」にて。研修には、県連職員育成部から、石塚むつみさんと黒沢信枝さんが同行
「ナヌムの家」にて。研修には、県連職員育成部から、石塚むつみさんと黒沢信枝さんが同行

3月18日、県連第3期ピースゼミナール(略称ピーゼミ)の「修了発表会」が開かれました。発表会には12人のピーゼミ生の職場・事業所の職責者を招き、1年間の学びを発表しました。今後メンバーは、それぞれの場所で平和活動の担い手、語り部として活動していきます。
2月26日~3月1日には「韓国研修」が行われました。済州島・ソウルを中心に、旧日本軍が韓国で行った事を自らの眼と耳で確かめ、加害の歴史に触れました。今回は韓国フィールドワークの紹介と感想を語ってもらいました。
(リード・訪問地紹介 諏訪共立病院・古池 智)

ソウル市 西大門刑務所

ソウル市 西大門刑務所

大日本帝国により1908年に建設され、抗日運動家を監禁しました。展示品の多くは、尋問が厳しかった李氏朝鮮時代の物との説もありますが、日本が朝鮮を統治していた事はまぎれもない事実です。

感 想

〈あおぞら薬局〉 岩下 智
韓国の民族教育の場としての役割を果たしている刑務所。いつかこの建物がなくなり両国の本当の意味での友好が芽生えればいいと思いました。

〈はやしの杜〉 片桐 健吾
過激な展示内容にある種のプロパガンダを感じました。来場していた現地の子供は展示物をみてなにを感じたのでしょうか。日韓の溝を埋めるため、私たちは歴史の事実を受け止めると共に誤った教育についても考えなおしたいと思いました。

済州島 済州島平和博物館

済州島 済州島平和博物館

済州島には太平洋戦争時に日本軍が駐留し、島を要塞化するために島民に強制労働を課した歴史があります。父が強制労働をさせられた李英根(イ・ヨングン)館長が私財で平和博物館を建てました。当時日本政府が発表した戦争資料や産業資料、銃剣類・衣類や図書約500点を展示。地下要塞・飛行場跡地なども保存され歴史教育の場としても大きな役割を果たしています。

感 想

〈山形協立診療所〉 池田 大志
戦時中、日本軍は島内に地下要塞を構築しました。それは強制労働で島民に掘らせたものです。作業中に負傷すると1週間は診てもらえるが、それ以上時間がかかる人達は見殺しにされたそうです。人を人としてみない世界にしては絶対にいけないと感じました。

〈健和会病院〉 松原 沙織
平和博物館にあったカマオルム地下要塞は、小さな丘の地下に作られた3階建て、総延長2kmというとても大きなものでした。それだけのものが強制労働によって作られたということを知り、労働を強制された人々の苦痛を思うと心が痛くなりました。

ソウル市 戦争記念館

ソウル市 戦争記念館

戦争の教訓を通して戦争を防ぎ、朝鮮半島統一や平和を願って建てられました。朝鮮半島の戦争史・戦闘機や戦車など展示され、遊べる空間にもなっています。韓国には強兵制がありますが、子供にその心構えを勉強させる場とも感じさせる場所でした。

感 想

〈上伊那生協病院〉 田上純也
戦争記念館の雰囲気はとても明るく、家族連れでの観光客で賑わっていました。戦争という禍々しい印象とは逆で、戦争で使用された兵器をその名のとおり「記念」として過去の産物のように展示してありました。

広州市 ナヌムの家

大日本帝国によるアジア・太平洋地域への侵略戦争中に、日本軍の「慰安婦」制度で性的な暴力を受けたハルモニ(おばあちゃん)たちが共同生活する場。併設している"日本軍「慰安婦」歴史館"は世界ではじめて日本軍の性奴隷をテーマとした人権博物館。研究員の日本人男性が案内してくれました。

感 想

〈健和会病院〉 安田 愛
日本軍によって、戦争によってハルモニたちの青春は傷つけられました。とても悲惨な体験を聞き、展示品を見て、大きな衝撃を受け言葉を失いました。「慰安ではなく、暴力を受けた場所」という説明に納得。しかしハルモニは、日本人である私たちを温かく迎えてくれ、涙が止まりませんでした。 戦争の被害はこんなところにもあります。戦って傷つく、それだけではありません。

〈はびろの里〉 酒井 美鈴
ナヌムの家に行き、歴史館で資料などを見たり案内してくれた方の話を聞いたりしましたが、思っていた以上の衝撃を受け涙が止まりませんでした。同じことが二度と起こってはいけないと強く感じました。

統一展望台・自由の橋

北朝鮮と韓国を分断する境界線に建つ展望台兼資料館で、北朝鮮が一望できます。観光化して「北朝鮮の貧しさ」を強調する展示物もある一方、南北統一を願うメッセージもあります。

感 想

〈あずみの里〉 大久保 史彦
統一展望台で韓国人のガイドさんは「軍が命と今ある生活を守ってくれる。戦力を放棄することは考えられない」と言っていました。徴兵制がある国、韓国で憲法9条について考え、9条の大切さを再確認しました

〈長野中央病院〉 木村 純
島国の日本では体感できない、緊張感を感じました。夜になると軍隊がスパイなどの上陸を防ぐために見張りにつく。ライフルを手にした軍人が目の前で警備にあたっている。停戦中ということですが、まだまだ戦場であるように思えました。

「ピーゼミをふりかえって」
3月18日の修了発表会
3月18日の修了発表会

〈塩尻協立病院〉 倉澤晴香
まず自分がとても無知だということを知りました。ピーゼミに参加していなかったら平和の意味、家族の戦争の歴史、今の生活の有り難みなどいろんな事に気付かずに過ごしてしまっていたと思います。学ぶ機会を与えてもらい感謝しています。

〈諏訪共立病院〉 茅野 賢二
自分が韓国へ行くなど想像すらしていませんでした。研修は見るもの、食べるもの刺激だらけでした。体験することでしかわからないことをたくさん得られたと思います。今回の経験をいかして、いろいろな活動に参加したいと思います。


あなたの職場にこんにちは

"食べる人"の気持ちにとことん寄り添うプロ集団 塩尻協立病院栄養調理科

スタッフのみなさん
スタッフのみなさん
NPT推進委員
調理風景

平均年齢30歳!

病院4階にある栄養調理科は、平均年齢30歳の若さあふれる職場。調理師が男性6人と女性1人、管理栄養士が2人です。
全員が自主的に「献立検討」「衛生管理」「接遇サービス向上」などの小委員会を立ち上げて研究したり、友の会報の配布・集金で地域に出て、患者さんたちの置かれている状況から学ぶことを大事にしています。
"熱い人"が多いのも特徴。副主任の降旗さんは「ピーチャリ」、倉澤さんは今期の「ピーゼミ」で大活躍。塩原さんは「共同組織は俺にまかせろ」とたのもしいかぎりです。

食べる人の気持ちをいちばんに

「高齢者にとって食べやすくておいしい食事とは」...スタッフは常にそう考えながら、週に1回は、病棟、デイケア、透析室を回って患者さんの生の声を集めています。患者さんや病棟職員の声から、高齢者の多い塩尻では和食が求められていることわかった教訓があるからです。
献立の工夫だけではありません。「口があけずらい患者さんが食べやすい切り方は」「肉がやわらかくジューシーに仕上がるには加熱調理器何度で何分か」「視力の悪い人にわかる器と食べ物のコントラストは」「『見た目を変えて食が進むように』と、月に1度出されるお弁当は、常食・軟菜食・きざみ食と3種類。あんをかけるだけだと口の中でパサつくきざみ食を、はじめにとろみ剤を混ぜることで見た目もよく食べやすく」など、食べる人の気持ちにとことん寄り添ったプロの技と心が光ります。

常食
常食
軟菜食
軟菜食
きざみ食
きざみ食

療養病棟にバースデーケーキ

「長期入院の患者さんに何ができるのか」もみんなで考えて、療養病棟の患者さんに、メッセージカードを添えたバースデーケーキをプレゼント。普通食が食べられない人には、プリンやゼリーにデコレーションして喜ばれています。
「入院しているから決められたものしか食べられないではなく、家にいるときと変わらない気持ちで食べていただけるような食事を提供してゆきたいです」と降旗さんは語ります。

「患者さんのために」と言うのは簡単ですが、それを実践していてすごいと思いました。患者さんからお礼にもらったティッシュケースや爪楊枝入れを大事に使っているスタッフの姿がとても印象的でした。 (取材:福田純子・古池 智)

「社会福祉法人ゆいの里 特養ゆい」が医民連に加盟

ごあいさつ

4月10日、県連理事会で
「社会福祉法人ゆいの里 特別養護老人ホームゆい」の
民医連加盟申請を承認しました。


社会福祉法人ゆいの里 理事長 林 積子

治安維持法に、ただ一人反対した山本宣治代議士が上田市での講演後、4日目、凶刃に倒れたことがきっかけで民医連が設立したと説明をしていただきました。
別所温泉の旅館にあった山本代議士の記念碑を壊すように警察から言われたとき当主は碑を踏石にして埋めて守ったお話がそこでつながりました。
このたび、社会福祉法人ゆいの里は崇高な理念を綱領に持つ民医連に加盟させていただくことになりました。ゆいの里は地域の人びとが人として尊重され安心して暮らし続けたいと願い10年前に住民の運動でつくられた法人です。法人の理念に『平和と生存権・基本的人権を守り発展させる事業と運動をすすめます。』の文言がありますが、民医連にも共通するものと思います。法人の職員130人余で、老人ホーム、デイサービスなど福祉の事業所7箇所運営しています。
これから長野県民医連の一法人として先人の生き方に学び歴史を前進させる一員となるように努めて参りたいと思います。宜しくお願いします。

診療報酬改定について

長野中央病院・事務長 山本 佳道

社会保障費2200億円削減を撤廃し、10年ぶりのプラス改定ですが、実質+0.03%規模では、「医療崩壊」をくい止めることはできません。大幅な診療報酬引上げと患者負担軽減の運動を今後もすすめる必要があります。
今回の特徴は、大規模急性期病院には手厚く、中小規模病院や診療所には冷たいこと。項目別に見ると、救急医療、手術、リハビリ、病院勤務医負担軽減、在宅、地域連携、産科、小児科等に重点配分されました。
当院試算では外来は±0~微減、入院は疾患別リハビリ、救急医療、手術等を中心に約2.5%増収の見込みです。今回強化された専門資格取得への援助・計画、介護事業との連携、職種間の役割分担と連携や、DPC診断群分類設定変更、現場を無視した医療費明細書発行の義務化への対応などが求められています。

東南西北

飯 伊

おひさまはるる

育児を応援!病児保育を開始

4月12日、飯田市の委託により健和会病院2階で飯田市病児保育施設「おひさまはるる」が事業を開始しました。病気やけがで集団生活ができないが、入院を必要としない程度の6か月~小学3年生までが利用できます。やさしくあたたかな春の木漏れ日のような、安心できる空間をめざしています。

長 野

健康チェック

WHO世界保健デーに呼応して

長野医療生協は4月6日~12日、長野・須坂・千曲市のスーパー店頭など18会場で健康チェックを行いました。新入職員43人を含め、組合員・職員など約 180人が参加。チェックを受けた人からは「毎年やっているから楽しみだよ」「何時までやっているの。女房も連れてくるからそれまでやっていて」など、好評でした。

東 信

健康づくり交流会

あなたの脳も若返る

4月10日、東信医療生協主催の「健康づくり交流会」が行われ、2年目職員が考えた『班会メニュー』を披露しました。参加者は職員と支部役員約90人。「脳トレ」では、日常生活のちょっとした刺激が重要と、意識して脳を使うやり方や身体を使った方法を紹介しました。脳トレであなたの脳も若返るかも。

上伊那

ルーシーがやってきた!

ルーシーがやってきた!

デイサービスつむぎに職員のワンちゃんがやってきました。犬種はゴールデンリトリバーで、年齢は人間でいうと保育園児です。利用者さんも大喜びで抱いたりなぜたり。おいたもするので、怒りながらしつけもしています。ちょっとしたアニマルセラピーです。

諏 訪

外来窓口リニューアル

外来窓口リニューアル

09年からの施設改修の仕上げとして、外来医事窓口がリニューアルし、3月29日から稼動しています。待合室から丸見えだったカルテがロールスクリーンで見えなくなり、待合室の看護師の予約受付が事務カウンター内に移動し、落ち着いた雰囲気になりました。気持ち良く御柱が迎えられそうです。

中 信

JB報告会

JB報告会ひらかれる

3月16日、あずみの里で、09年度JB活動報告を全職員に行いました。あずみの里の生い立ちを友の会役員や開所当時の職員にインタビューしたこと、利用者さん宅への訪問を報告しました。「働く条件は自分たちで創り、職員1人ひとりが希望を持てる職場にしてほしい」と、家族から言われたことも紹介しました。


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