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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第245号 2010.11.25

"Live a full life~その人らしい人生のために"をメインテーマに

長野市で全日本民医連「神経・リハビリ研究会」ひらかれる

「ためになった」「楽しかった」と多くの感想が...

実行委員長・中野 友貴(長野中央病院医師)

研究会は11月12・13日、長野市のJAビルを会場に開かれました。全国から医師30、看護師38、ST14、OT74、PT69他あわせて237人が正式参加しました。記念講演の一般公開参加が43人、県連からの要員等の参加が82人。ボランテイアや手話通訳者、リハビリ友の会の会員、業者合わせると合計393人が参加する研究会でした。
09年秋から長野中央病院に実行委員会事務局を置き、県内9事業所17人の実行委員会で準備を進めました。長野県開催は12年ぶりのため、リハ部会総会で若いリハスタッフと「リハ研の意義」を確認したり、各院所で演題発表を準備するなどして全県的な取り組みになりました。
今回は排泄に重点を置いて取り組むと表明したこともあり18演題が排泄関連で集まり、基調講演、記念講演も排泄関連で、誰もが関心のある「排泄」が重要テーマであったことも成功の要因になりました。

【1日目 基調講演・記念講演・分科会・大交流会】

研究会は牛山先生の周到な開会の挨拶に始まりました。基調講演は、ポータブルトイレについてのアンケート調査結果と長野中央病院のスーパーらくらくを使った排泄の取り組みと転倒を減らせる効果などについて私が報告しました。
記念講演は、日本コンチネンス協会会長の西村かおる先生の「排泄とリハビリテーション」。排尿障害の種類を見分けること、排尿日誌をつけることの重要性、骨盤底筋体操の効果を強調しながら参加者に実演してもらいました。排便についても、排便日誌を付けることで下剤を止められた症例や、食事の重要性を話されました。感想は「大変良かった」の記入が大半でした。
分科会は5会場に分かれ、105演題の発表をしました。多くの演題が集まったため時間が短かったとの感想が聞かれました。
諏訪共立病院の訪問で排泄自立を勝ち取った高橋さんの報告は、しびんを握っての熱演で喝さいを浴びました。鹿児島の松元さんは、膝変形性関節症の症例に対し足部の柔軟性回復訓練と体幹の機能回復訓練を重点的に行う中で膝機能が改善したと報告、日常診療に生かせる内容でした。
夜は200人を超す大交流会。オープニングのリハビリ友の会の太鼓演奏は、多くの方が「感動した」と感想を述べていました。岩須県連事務局長は「民医連でいま最も多く増えているのがリハビリ職種で、民医連の未来はこの若いリハビリ集団がどのように成長していくかにかかっている」と挨拶で述べました。
各県連からの報告や出し物は、「楽しい」の一言に尽きました。沖縄のサンシンを使った民謡、来年の開催地の函館はプロモーションビデオを作ってきて、名物「イカ踊り」で楽しませました。長野県もゲゲゲの鬼太郎の替え歌で会場を沸かせました。

西村かおる先生の記念講演
西村かおる先生の記念講演

【2日目 ポスター発表・全体会】

中野医師の基調講演
中野医師の基調講演

30演題をポスター発表で行いました。初めての試みでしたが、多くの人がポスターを撮影したり、発表者と交流していました。函館の堀口先生の報告で、リハビリの後期研修のプログラムに「地域リハビリ診断」と銘打ち、施設などを回り、地域のリハビリ資源の活用方法を研究するプログラムを取り入れ、その間はデジカメを持って地域を回るのが仕事になる、という報告に考えさせられました。
全体会では休日訓練の意義と365日加算の意味に議論が集中しました。リハビリ職種にとっては休日も働くという現実的な問題を含むため、真剣な討論が行われました。
この他、オムツのワークショップ、スーパーらくらくを中心としたポスター発表と連携した機器展示、書店コーナーは大変な人だかり。リンゴの差し入れに感謝の言葉が寄せられました。
長野県連のリハビリ関係職員の総力を結集した研究会は、大成功で幕を閉じました。準備が行き渡り、要員がてきぱきと仕事をしていたと好評でした。これからのリハビリ分野の発展が楽しみになった研究会でした。

「介護困難事例100例」記者会見に大きな反響「事例集を読みたい」という電話がつぎつぎと

『介護困難事例100例』の記者会見

11月5日、長野県庁で『介護困難事例100例』の記者会見を行いました。
会見には7つの事業所から介護職員など15人が参加し、15人を超える報道陣が集まりました。会見では、「介護の費用が家計に重い負担になっている」「施設が不足していて入れない」「入所を待っている家族からの手紙」「ヘルパーの生活援助が使えない」「介護に働く職員の困難さ」などを8人が発言しました。
記者会見後は、長野県健康福祉部健康長寿課介護支援室から5人、日本共産党から県議が2人同席し、約1時間の懇談を行いました。
懇談の中では、特養あずみの里の入所を待っている800人のうち、安曇野市内在住の307人を対象に行ったアンケート結果を報告。入所を待ちながら在宅での介護費用負担が多額なことや、介護者も高齢で負担が大きいことなど切実な声が寄せられていることを伝えました。
室長からは「昨日、届いた所だが事例集をみせてもらった」「介護職員処遇改善交付金は国の制度で『今年限り』となっているが、ぜひ続けてもらうように県知事からも国へ伝えてもらっている」「特養入所待機者は在宅だけでなく、施設に入って待っていらっしゃる方もいるので、次期の高齢者プランに反映できるようにしたい」などの発言がありました。
参加した職員からは、「人生はじめての記者会見で、ちゃんと話せるかドキドキした」「記者さんが来なかったらどうしようと心配だったが、15人も来てびっくりした」「介護の実際を県の職員にも見てもらえてよかった。現場から発言し続けることが大事だと思った」などの感想が出されました。

『介護困難事例100例』の記者会見

記者会見のもようが6日の「信濃毎日新聞」に掲載されたところ、県連事務局に「冊子を読みたい」という電話がつぎつぎかかってきて、11日現在で110件を超えています。電話は「自宅で介護をしている」「ヘルパー講座を受講中」「介護事業所に勤めている」などさまざまですが、どの人も真剣で介護問題への関心の高さがうかがえます。事例集は急きょ増刷中です。

安心して暮らせる長野県をつくろう!来年は一斉地方選挙の年です。私たちの代表として働く議員さんに実現して欲しいことは...。

未来を担う子どもたちを守るために 乳幼児医療費の窓口無料化について思うこと

松本協立病院小児科・医師 鈴木 直美

松本協立病院小児科・医師 鈴木 直美

寒くなって、風邪をひくお子さんが増えてきました。保育園や幼稚園などの集団に入って生活しているお子さんの場合、特に風邪をひくことが多く、最初の1、2年は、たびたび風邪をひいてしまいます。風邪をひかないように、うがいや手洗い、マスクなどで予防することも大切ですが、それですべての風邪を防げるわけではありません。風邪をひくことで免疫を獲得し、体が強くなっていくという側面もあります。
しかし、「風邪は万病の元」ということわざもある通り、風邪だからと言って放っておいていい訳ではありません。早めに受診していただき、重病ではないかどうかの見極めをすることは大切です。また、重症化しないように対応することも必要です。そのためには、医療機関へのかかりやすさが重要になります。
夜間・休日など、医療機関の体制の問題ですぐに受診できない、ということもありますが、後で戻ってくるとしても、一時的に医療費の負担がかかることで、受診をためらう方がいることも事実です。そんな中に、病気が重症化してしまい、入院を余儀なくされるお子さんも出てきてしまいます。
乳幼児医療費が窓口無料化されれば、早期受診が可能になり、重症化を防ぐことが多少なりともできると思います。「不必要な受診が増える」という反対意見もあるようですが、お母さんたちの不安を取り除くことも、受診の大切な目的です。また、最初は軽い風邪だと思って受診しても、診察の結果肺炎だったりすることもあります。「不必要な受診」というものはありません。
未来を担う子どもたちを守るため、乳幼児医療費の無料化や、ワクチンで防げる病気についてのワクチンの公費接種は欠かせないものだと思います。ぜひ実現できるように、私も協力したいと思っています。

新綱領を読む4

「共同組織」明記をよろこぶ

長野医療生協・常務理事 礒野 博康

長野医療生協・常務理事 礒野 博康

稲里生協クリニック診察室、入口の壁に「民医連綱領」が掲げられている。以前、カゼ診療などの待ち時間、いつもぼんやりと目の前の旧綱領を眺めていた。簡潔でいい文章だなとの思いだった。
2006年から4年間、共同組織担当理事になった。その間に民医連が新綱領案を発表し論議にかけたので、何回か関心を持って綱領改定案を勉強する機会に恵まれた。制定が半世紀前という歴史もあり、まず私は、温故知新の精神で臨むこととした。
「温故知新」とは「故きを温めて新しきを知る」とする心である。「温める」とは、肉をコトコト煮詰めて良質のスープをとることで、半世紀を生きた旧綱領は煮詰めると次の3点が浮き出てきた。
1)源流...働く人々の医療機関、無差別・平等の医療、共同のいとなみ
2)生命力...社会正義に合致した運動の方向性と高いこころざし
3)旗印...時代の熱気をリードする民医連運動の役割

その3点に立って、バージョンアップされたものが新綱領だろう。
主眼は、
1)新しい時代のステージ...医療・介護・福祉の連携
2)憲法理念の実現...社会保障の日常的実践
3)共同のいとなみ...可能性のさらなる広がり、垣根を超える

となるだろうか。
今回の改定にあたって、歴史的で感動的なことは、「共同組織」が文言として綱領文に明記されたことにある。民医連は、運動方針では常に共同組織を「不可欠の構成要素」と位置付けてきたが、綱領にも規約にも明記はなかった。今回の新綱領で初めて、前文で「共同組織と力を合わせて」、後文では「共同組織とともに」を明記した。共同組織の具現化である。
共同組織は、名実ともに民医連運動の主役の1人として躍り出た。 綱領は、診療所の壁を飾る額ではなくなったのだ。

雨の中、5000人の銀座パレード

社会保障費を大幅に増やし、医療・介護の拡充を求める10・21国民集会

10月21日に保団連、民医連、医労連、中央社保協などでつくる実行委員会が主催した「国民集会」が、東京日比谷野外音楽堂で開かれました。長野県連からは職員・共同組織のみなさん124人が参加しました

参加者の声

健和会病院・薬剤師 小木曽 洋介
国民集会

長野県連の代表として集会に参加しました。『社会保障費を大幅に増やし、医療・介護の拡充を求める』というスローガンを掲げ、雨の中、カッパを着用し、約5000人も集まりました。
文化行事としてアフリカ音楽の演奏があり、集会は山田邦子さんのお話から始まりました。ステージ発表では医師も発言しました。勤務の現状などを訴え、自ら現在の医療を変えていこうとしている姿があり印象深かったです。
日本全国から集まった医療・介護職のみなさんが、会場の隣にある厚生労働省の建物に向かって、社会保障の充実、医師・看護師・介護職の確保などを大声で訴えました。その後、パレードを行い、街を歩く人々に医療・介護の現状を呼びかけました。
これからもこういった行動を続けて行く事が重要だと感じました。

パネルを持って宣伝する中信からの職員
パネルを持って宣伝する中信からの職員
沖縄の統一事務所
沖縄の統一事務所
沖縄イハ事務所での打ち合わせ
沖縄イハ事務所での打ち合わせ

県連職員も奮闘!沖縄県知事選挙は"私たちのいのちとくらしを守る選挙"

11月11日告示、28日投票で沖縄県知事選挙が行われています。全日本民医連は沖縄民医連からの要請に応え、「沖縄知事選を自らのいのちと暮らしを守る選挙」として位置づけ、各県連へ支援を呼びかけました。長野県民医連ではこれに応え、11月10日現在、27人、のべ108人の支援を決め、すでに7人が現地で活動しました。
松本協立病院では、全日本民医連からのワンコイン(500円)カンパの提起にこたえ、沖縄名物のサーターアンダギーを調理科の協力で作り販売しました。袋には以下に紹介する具志堅進院長のメッセージが添えられました。

具志堅院長のメッセージ

サーターアンダギーと具志堅院長のメッセージ
サーターアンダギーと具志堅院長のメッセージ

11月に行われる沖縄県知事選挙は単に沖縄の首長を決めるだけでなく、日本全体の未来に大きな関わりを持つ選挙です。
今回の選挙には現職知事の仲井真氏と宜野湾市長の伊波氏が出馬しています。両者ともに「普天間基地の辺野古移設反対」との態度を表明しているので一見すると違いが分かりにくいのですが、仲井真氏が安保条約を堅持する立場であるのに対して、伊波氏は安保条約そのものを問う立場であることに根本的な違いがあります。
安保条約を堅持する立場の仲井真氏は「普天間基地の機能は他府県で負担して下さい。」と言っています。 仲井真氏が当選すれば、沖縄の基地をどこか別の都道府県が負担することが求められます。もちろん長野県も例外ではありません。
一方、伊波氏が当選すれば「日米安保条約は本当に必要なのか考えてみよう。」ということになり、これまで長いあいだ思考停止していた安保条約について、国民的な議論が求められます。
つまり、今回の沖縄県知事選挙に関して、何らかの意思表示をするということは、単に普天間基地を辺野古に移すのか否かを問うにとどまらず、これまで通り安保条約に触れることを避けながら広大な基地をそのまま沖縄に押し付けて見ぬふりをしているのか、安保条約を堅持しながら日本各地で負担を分かち合うのか、それとも安保条約そのものを問い直すのか、いずれかの態度表明を迫られることになるのです。
私は伊波氏の当選を願っています。そして、皆さんと一緒に真剣に安保条約を問い直す機会を持ちたいと願っています。
沖縄は今、心ならずも他国を攻撃するための発進基地になっていますが、それまで長い間、まあるい心で周囲の国々とお付き合いしてきました。まあるくてほんのり甘いサーターアンダギーを食べながら、この際、少し難しい事を考えてみませんか。


和田 穆 元長野県民医連会長 逝去

長野県民医連顧問で元会長の和田穆先生が、11月5日、老衰のため逝去されました。89歳。
和田先生は、健和会病院の前身である和田病院を73年12月に設立し、翌74年8月の長野県民医連の結成に参加。設立総会で副会長に選出されて以後、78年第4回総会から90年まで12年間、第2代県連会長を務めました。また、和田病院長、健和会病院長、健和会理事長などを歴任されました。
ご冥福をお祈りします。

東南西北

飯 伊

地域のみなさんと一緒に介護問題学習会

地域のみなさんと一緒に介護問題学習会

11月5日(金)、飯伊民医連介護ウェーブ推進委員会主催で「介護保険制度の問題点と改善点」の学習会をはやしの杜で行いました。長野県連の「介護困難事例集」をもとに、認知症者の介護事例を取り上げました。地域からの参加もあり、認定制度廃止や地域でのフォローの大切さなどたくさんの意見が聞くことができました。

長 野

楽しいりんご狩り

楽しいりんご狩り

10月26日(火)、グループホーム栗田ゆうゆうの入居者さん6人と職員5人・ボランティア2人でりんご狩りに行きました。場所は老健ふるさと職員のりんご畑。寒い日でしたが、みんな初めての体験にワクワク。ツヤツヤと輝く美味しいりんごを、もいでは入れもいでは入れ、持参した袋いっぱいに詰めて帰りました。

東 信

健康まつりに900人

健康まつりに900人

東信医療生協第21回健康まつりが10月24日(日)に開催され、900人が参加しました。上田高校吹奏楽部の力強い演奏で幕が開き、組合員さんの出し物の後、職員の合唱が披露されました。童謡「虫の声」では甲田医師、松澤医師はじめ職員5人が虫の格好で会場を沸かせました。出店、健康チェックも大好評でした。

上伊那

100歳バンザイ

100歳バンザイ

10月15日(金)、デイサービスセンターつむぎの利用者さんが、めでたく100歳を迎え盛大に誕生会を行いました。友人からのお祝の言葉に「この100年並々ならない人生だったが、みんなにお祝いをしてもらい幸せです」とにっこり。駒ヶ根から日本舞踊「上申流」の方々も来て、お祝の踊りを披露してくれました。

諏 訪

芸術の秋

芸術の秋

10月31日(日)、岡谷市イルフプラザで岡谷市市民文化祭が催され、グループホーム高尾入所者さんの作品も展示されました。今年はエコクラフトのティッシュケースと季節のものを取り入れた(大きな桜の木)作品に挑戦しました。入所者さんも会場に出かけ、他の素晴らしい作品も見られたと喜ばれました。

中 信

笑顔あふれた初めての健康まつり

笑顔あふれた初めての健康まつり

9月4日(土)、大町協立診療所で初めての健康まつりを行いました。300人という予想以上の参加者で、上小澤所長の医療講演会場は患者・利用者さんのたくさんの顔であふれました。太鼓・民謡・バンド・アルプホルン、最後には踊りまで飛び出し、青空の下「楽しかった」という多くの声をいただきました。



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