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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第283号 2014.05.25

現場の声ではね返そう!

医療・介護総合法案 4.24ヒューマンチェーン

強行可決に怒り!県連職員10人が傍聴

多くの研究者、専門家、現場の人たちが反対する「医療・介護総合法案」が自民党・公明党により衆議院厚生労働委員会、続く本会議で強行可決されました。
5月14日に国会議員要請行動に参加した職員10人は厚労委員会を傍聴。多くの人の「私のひとこと」を持参した塩尻協立病院相談員の平野里紗さんは、「委員会には安倍首相も2時間出席しました。持ち時間15分という短い時間の中で野党の委員は介護や医療の実態、国民の不安を訴えて『認められない』と抗議していました。けれど、首相、厚労大臣、与党の委員にはまったく伝わっていないように感じました。実態を知らない国のトップが国の都合でどんどん法律を変えていく様子を目の当たりにし、これから患者さん利用者さん、そして私たちの暮らしはどうなっていくのだろうととても不安になりました」と語ります。

講評をしてくださった長野県看護大学の有賀智也助教と松澤有夏助教
信濃毎日新聞にも紹介される

あきらめない闘い始まる

国会での闘いは参議院へと移ります。そこでもわずかな審議時間で強行可決を狙う与党ですが、大きな変化も生まれています。
4・24ヒューマンチェーンを呼びかけた本田宏医師やヘルパーが参考人として意見陳述した厚生労働委員会で、法案の問題点が次々明らかになり、態度が不明だった政党も含め全野党が反対したのです。
私たちの足元でも変化があります。改悪はおかしいという団体・個人が集まり「介護保険をよくする信州の会(仮称)」の立ち上げが準備され、その報道後次々に期待の声が寄せられています。多くの人と共同してさらに大きな波を起こす機運は高まっています。

「輝け!いのち 4・24ヒューマンチェーン」国会大包囲成功!!

石山一彦(県連介護ウエーブ推進委員)

午前中、全国の民医連職員と国会議員要請行動を行いました。長野は6人で厚労委員長の後藤茂之衆議院議員の所に行きましたが、秘書が電話をしながら応対でひどいものでした。その後、日比谷野音で意思統一を図り、ヒューマンチェーンを行いました。オバマ大統領来日でシュプレヒコールやデモは中止でしたが、15時頃には国会議事堂を『人の輪』で取り囲み、達成感を味わいました。

(悠々倶楽部かみしな)

松井おりえ(塩尻協立病院・OT)

2000年の制度導入時から介護保険に関ってきた一人として、過去最悪の改定法案は絶対に国会を通してはならないという強い思いで参加しました。当日は同じ思いを持つ5千人の仲間と「反対」の意思表示を行動で示すことができました。しかし、これで終わりではありません。介護保険制度の本来の目標であるはずの「介護の社会化」実現のため制度崩壊は許さないと訴え続けていきたいと思います。

[A] 医療・介護総合法案--医療・介護の一体改悪

[B] 厚労省による2025年の医療・介護の将来像

長野県民医連第31回総会開催される

長野県民医連第31回総会開催される

長野県民医連第31期定期総会は4月26日(土)、浅間温泉文化センターで開かれました。代議員数は158人。
今後2年間の方針、決算予算、総会定数に関わる規約改正、特別決議を含むすべての議案を満場一致で採択しました。また、方針実践の先頭に立つ役員選出も行われました。総会概要を伝えます。
(詳細は後日「総会決定集」にまとめられます)

長野県民医連 熊谷嘉隆会長のあいさつ(要旨)

この2年間に長野県民医連は大変大きな発展と前進をしました。多数の介護施設が建設され医療・介護の連携の強化が図られました。医食住環境シンポジウムをはじめとして、県内のさまざまな組織との共同のつながりも広がりました。しかし医師養成の分野では大変苦戦をしており、各連絡会の拠点病院の医師体制は困難を極めています。
また急速に拡大した事業の運営と経営、介護職員・リハビリ職員を中心とした新しい若い職員の民医連的成長と集団化の分野では、課題が山積みしています。

長野県民医連 熊谷嘉隆会長

報告・討議に入る前に、私から2つのことをお話しします。
一つ目は、私たちは今の時代の特徴をしっかりととらえ、私たちの役割を自覚する必要があるということです。
安倍自民党・公明党連立内閣は、戦後政治の中でも例を見ない、危険で凶暴な内閣です。日本国憲法は、平和と人権と民主主義の点で世界に誇るべき憲法です。この憲法により、戦後70年間に国家として他国の人を殺すことはありませんでしたし、戦闘で亡くなる国民・家族もありませんでした。しかしこの内閣は明らかに戦争をすることをめざし、マスコミも総動員しながら、国の価値観と仕組みを大日本帝国憲法・明治憲法に逆戻りさせようとする内閣です。
国内では貧富の格差を大きくする経済政策を進め、若者の雇用の機会を奪いながら、自衛隊は、全国で隊員を募集する動きを強めています。就職難にあえぐ若者を自衛隊へ入隊させ、軍人へ仕立てることで戦争ができる国へつくりかえる動きが始まっているのです。
平和を守る世論を大きくするだけでなく、社会保障制度を守り、高齢化による医療介護需要の急激な増加に応える民医連の事業を拡大する中で、若者の力と労働力を社会保障の事業に取り込むことも、平和な日本を作るうえで欠かせない要素です。
軍備拡大か社会保障の充実かの選択で国民的な綱引きがされる中、多くの若者と一緒に平和な社会福祉国家を作る事業を前進させるためにも民医連の果たす役割は大変重要です。

二つ目は、人権を重視する目と活動を、日常の業務の中で強めることです。
社会・国家の貧富の差を示す指標にジニ係数という数値がありますが、数値が高くなるほど貧富の差が大きいことを示します。この数値が今日本で過去最高値になっています。主な理由は高齢者世代が増えているためですが、社会保障制度を利用した後でも高齢者のジニ係数はすべての年齢層の中で最も高い数値を示します。驚くべきことは、日本が、社会保障制度を利用すると逆に小児の貧困率が高くなる世界で唯一の国だということです。消費税の値上げでますますその深刻さは増しています。
生活保護法の改悪と来年計画されている予防介護の切り捨てで、生活と健康が損なわれる子どもや家庭や高齢者の深刻な事例が、これからも地域でますます増えるでしょう。その人にとっては誰にも話せない生活苦に、私たちが日々の日常の医療介護の活動の中で、気づき手を差し伸べることが、今私達民医連の活動に求められていると思います。
私達が行っている、誰でもが健康で安心して住み続けられる街づくりの運動は、まさに憲法の基本的人権を守る運動そのものなのです。
今日の県連総会では、私がお話ししたことも頭の隅においていただいて、積極的な討論をお願いします。一日、気合を入れて頑張りましょう。

初参加の代議員の感想

内山代議員
内山代議員

諏訪共立病院 PT 内山浩幸

むずかしい話が多いのかなと身構えての参加でしたが、実際の活動報告を聞くことができ、長野県民医連はこれだけ多くの活動をしていたのかと初めて知る事も多くありました。理想の医療に向けて運動するだけでなく、現行制度の中でベストを尽くしていることも実感できました。

かわじデイサービスセンター 介護福祉士 川越大輔

会長の「気合を入れて頑張りましょう」の挨拶で始まり、熱気あふれる雰囲気に圧倒されました。長時間の議事でしたが、すべてが大切で関心をもって聞くことができて、眠くなることもなく1日が過ぎてしまいました。総会で議論されたことは現場の職員にも伝えていきたいと思いました。

《県連第31回定期総会スローガン》

  1. 無差別平等の地域包括ケアめざし、長野県民の健康権の実現と安心して住み続けられるまちづくりに貢献する民医連の医療・介護事業を、着実に前進させよう
  2. 憲法を守り生かす多数派の形成をめざし、暴走政治に対抗する県民共同の地域の力を本格的に強めよう
  3. 県連結成40年の伝統を受け継ぎ、150人の医師集団、15万の共同組織の実現、経営と管理の向上、職員養成と幹部育成を通して、新しい時代の展望を切り拓こう

生きる力」をみんなでつくりだそう!

諏訪共立病院・生活保護実態調査から居場所づくりへ

長野県内の生活保護受給患者さんの生活はどうなっているのか?長野県民医連が1月から始めた生活保護実態調査、そこには私たちの想像以上の実態がありました。今回の諏訪共立病院の調査で何が待っていたのか?、MSWの鮎澤ゆかりさんと清水雄大さんに話を聞きました。

酷寒期、ほとんどの受給者が「灯油が買えない」

諏訪共立病院は37件の生活保護受給者を訪問、聞き取り調査をしました。そこでわかったのは、ほとんどの人が灯油がなく困っている事実。ストーブ・電気も使わない厳しい生活を強いられていました。
冬場は生活保護費に冬季加算約1万円が灯油代として支給されますが、石油高騰もありその額では到底足りません。慢性疾患の方も多く、待ったなしの状態でした。
この状況を何とかしてほしいと、受給している2人の当事者と共に、南信勤医協専務、当院MSWが下諏訪町副町長に現在の生活状況、灯油支援を訴えました。しかし、「予算の関係で6月まで待ってくれ」との返答。秋にも町長に福祉灯油5000円を要望したけれど断られたそうです。
そこで次の手として「SOSネットワークすわ」と相談して、灯油を購入し、困っている人に18ℓ缶2個ずつ渡す事ができました。

お茶会のチラシを持つ、鮎澤さん(右)と清水さん
お茶会のチラシを持つ、鮎澤さん(右)と清水さん

奪われた「生きる力」を取り戻す居場所づくり

この時、一連の行動を共にしたMSWが強く決意しました。「前々から課題だった居場所づくりを今、立ち上げなければ」。
「孤独感が強い」「世捨て人にならざるを得ない」「惨め」と、常日頃感じてすごしている生活保護受給者に、地域の中で「そんな事を感じる必要はない!」と伝えたい。そんな思いで準備しました。
一人でも多く参加してもらうために、2週間に1回行っているSOS相談会で作成したチラシを配り、お誘いの電話がけもしました。
3月31日、下諏訪町の矢木町会館でお茶会を開催、参加者自ら準備し、おはぎを作って食べました。
10人の参加者があり、生活の様子・生活保護制度の不満から始まり、生活上の節約方法・生活の知恵を語り合い、5人目の人が話す頃には3時間を過ぎていました。集まっての食事は久々の人が多く、幸せを実感したといいます。
SOS相談会はあるけれど、支援する人と支援される人の関係ができてしまい、居場所にはなりきれなかった。隠さずに生活保護を受給していると言える場は本当に貴重だという事がわかりました。
「生きる力を奪われていただけで生きる力は実はあった。それは一人ではできない。みんなでつくりだしていきたい」と鮎澤ゆかりさん。清水雄大さんも「居場所は与えられるものではなく、自分でつくりだすもの」と語ります。
隠れていて見えない事実はたくさんあります。地域に出て実情を把握し、具体的に行動することで、「国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という憲法25条の意味、民医連の存在意義を確信することができます。

(聞き手・構成/諏訪共立病院 古池 智)

生きる力」をみんなでつくりだそう!

諏訪共立病院・生活保護実態調査から居場所づくりへ

長野県民医連では、「全日本民医連第41回定期総会方針学習月間」(以下「学習月間」)が取り組まれています。学習の進め方などを伊藤文徳県連事務局次長(職員育成部)に聞きました。

「総会」とはどういうものですか?

全日本民医連は、2年に1度定期総会を開きます。前総会から2年間の取り組みを総括し、今後2年間の方針を決めます。

「学習月間」とはなんですか?

総会で決定された「運動方針」には、私たちを取り巻く情勢(=政治や経済、社会の動き)やその情勢をどう捉え、どう運動に取り組むのかが書かれています。私たちの法人、事業所がこの2年間、何をめざして事業や運動を展開するのか、その具体化を図るために、この「運動方針」を学ぶ特別な期間がこの学習月間です。

学習はどのようにすすめたらいいですか?

民医連運動の推進に不可欠な総会方針を学び、命とくらしが脅かされている情勢を打開するため、全職員が参加することが大事です。総会代議員などが講師になりましょう。「総会スローガン」を深く読み解く視点がポイントです。全日本民医連が作成した「総会方針学習DVD」の視聴も始まります。

具体的な目標は?

月間は3~6月で、3つの目標ですすめます。①全職員が学習会に参加する、②主任以上役職者・医師(パート含む)・事務職員の全員が読了し感想文提出、③共同組織役員が学習会に参加する、という3つの目標ですすめます。
職場の同僚と感想を交流したり、身近な事例にむすびつけるなどして理解を深め、お互いの力になる学習にしましょう。

お茶会のチラシを持つ、鮎澤さん(右)と清水さん
5月17日、上田市の公民館で行われた東信医療生協の学習会には58人が参加。講師は岩須靖弘県連事務局長

東南西北

飯 伊

中庭を泳ぐ「こいのぼり」

中庭を泳ぐ「こいのぼり」

老健はやしの杜では、4月中旬から約20匹の「こいのぼり」を中庭に飾っています。中庭を見渡せるエレベーターホールに利用者さんたちが集まり、風が吹くたびに「こいのぼりが泳いだ」と楽しんでいます。ゴールデンウィークには、子ども連れのご家族が多く来て、「こんな所にこいのぼりがいる」と喜ばれました。

東 信

"新"駐車場 できました

現在の駐車場が複合施設建設地となるため、1月から新駐車場の工事を始めました。途中2月の大雪もあり1か月ほど工事は中断しましたが、このほど完成に至りました。駐車スペースも従来より広く、駐車間隔もゆとりがあります。これから、いよいよ本体工事の準備に入ります。

上伊那

「今月はさるかに合戦」

「今月はさるかに合戦」

上伊那生協病院に来られた方を回転ドアのジオラマ(立体模型)がお迎えします。病児保育室「いちごハウス」職員が絵本のイメージをもとに製作し、季節ごとに新作がお披露目されます。通院・入院の長い患者さんに、新しい季節を味わわせてくれ、気ぜわしい職員の心をなごませてくれています。

長 野

お花見外出をサポート

お花見外出をサポート

訪問看護ステーションながのでは、人工呼吸器を使用しているALSの利用者さんのお花見外出支援を行いました。4月23日、スタッフ6人とボランティア2人が付き添い、2年前まで毎年お花見をしていた臥龍公園へ行きました。初デートの思い出の場所だそうです。満開の桜を愛でる、夫婦の穏やかな時間でした。

諏 訪

初めての季節行事

初めての季節行事

4月23日、和音開所後初めての季節行事となるお花見会を、地域交流スペースで行いました。午前中は"樹音"の演奏と日本舞踊、午後はお抹茶会をいずれもご家族にご披露いただきました。交流スペースから見えるしだれ桜もみごとで、入居者7人にご家族や地域の方々も加わり、笑顔あふれるお花見会となりました。

中 信

新歓BBQ企画で盛り上がる

新歓BBQ企画で盛り上がる

5月17日、快晴の中、中信連絡会JB主催の新歓BBQ企画を行いました。松本市内の梓水苑に各院所から新入職員15人を含む25人が集まりました。お楽しみ企画の民医連、JBにちなんだクイズは大いに盛り上がり、青年職員が交流できる良い機会となりました。次回企画もご期待ください!

「子ども・障がい者の医療費窓口無料」を求める運動、かつてない取り組みに

5月20日、「福祉医療制度の窓口無料化を求める会」は、集まった7万3947筆の署名を阿部知事に手渡しながら懇談し、早期実現を求めました。31回定期総会では長野地域連絡会の宮崎ようこさんがこの間の運動と教訓を発言しました。(要旨)

長野医療生協は、目標を1万筆とし、5月13日現在1万2000筆を集めました。

取り組み状況

地域支部と職場に、「すすめる会」発行のQ&Aパンフの学習と行動を提起し、職員は1人あたり5筆の目標をたてました。
地域では、48支部すべてでパンフレットの学習が行われ、WHO世界保健デーの健康チェック会場でも街頭署名に取り組みました。
職員は、本人・家族だけでなく、出入りの業者、銀行などに声をかけ、さらに保育園、や養護学校、スイミングスクールなど、個人的つながりで声をかけ広げました。病院事務次長は、「この課題はぜひ実現させたい」と待合での行動を続けて数を積み重ねました。
また、JA、善光寺事務局、長野市私立保育協会などにも申し入れました。

工夫と教訓

連日、目標に対する達成状況のグラフ入りニュースを発行することで、職場ごと、支部ごとの状況が見える化されて励みになりました。
機関紙「みんなの医療」1面でQ&A形式でわかりやすく解説し、当事者から少し遠い組合員さんの理解を促しました。職員が出向いて学習した支部では、署名数が伸びたことから、理解を広げることの大切さを改めて感じました。

総会会場で窓口無料を訴えるお母さんの声が掲載された県連機関紙を読む
総会会場で窓口無料を訴えるお母さんの声が掲載された県連機関紙を読む

県知事選の争点に

署名運動の中で、窓口無料でないばかりに、4人の子どものうち一番重い子しか受診させられなかったお母さんの声(4月号県連機関紙掲載)、が寄せられました。これは運動に取り組んだからこそ届いた声です。また私自身、以前住んでいた山梨県で窓口無料だったため、子どもの受診で本当に助かった経験があります。長野県でも窓口無料を必ず実現させるため、県知事選の争点に押し上げましょう。

NO WAR! 平和憲法守る私の声 11

中川 淳(じゅん)(老健はびろの里 施設長)

今、「子どもの貧困」が問題になっています。子どもの貧困は、国による再分配後に悪化しています。税金や年金を納めて、医療費の補助やいろいろな福祉を受け取ると、貧困が悪くなる。貧困でない人が政府の政策によって、貧困層に落ちてしまっているのです。
再分配について考えてみます。支配している人と働いている人がいて、支配している側は必要以上を取ります。残りを働いている側に分配しますが、全員平等ではありません。一部の人達だけに返すと、それが「利権」になります。
私は福島の除染も復興税も利権と考えます。何かの事業補助金として出すからです。困っている人に直接渡さないのは、利権が発生しないのでおいしくないからです。一方で、トヨタとかキャノンなどの輸出企業は消費税の還付を受け、上手に再分配されています。
再分配のからくりが分かってくると、「本来の国の役割」がどうあるべきなのかと考えます。保険点数も国の政策です。回復期リハに保険点数がつくようになったのも、老健が認められるようになったのも政策です。だから、風向きが変わればなくなってしまうのです。
今の課題は無関心、「臭いものには蓋」の風潮です。実際に困っている人は声を出せない。バッシングされるし、聞いてもらえません。デモやパブリックコメントで直接行動する人だけじゃなくて、それを支持する声が広がると違うと思います。
出かける人に対して、「あ、がんばってるね」となるか、「なんだ、いつもの連中か」となるか。大事なことをやっている、なかなか声を上げられない俺の代りに声をあげてくれていると送り出されると、行く方も違ってきます。ここを埋めるには、ちょっと耳を貸してもらって、情報を正しく知ることから始めなきゃいけないと思います。(談)

2分で読めるミニ学習

安倍首相が容認すると明言した「集団的自衛権」とは何ですか?

「自衛権」には「個別的自衛権」と「集団的自衛権」の2つがあります。
「個別的自衛権」は、自国が攻撃を受けた時に自国を守る権利、「集団的自衛権」は、同盟関係にある国が他国から攻撃を受けた時に一緒になって戦う権利です。
憲法9条は、国際紛争の解決の手段としての武力行使を禁じているので、自国の自衛以外に武力行使はできない、つまり「集団的自衛権」を認めていません。そのため戦後の日本は一切の戦争に参加せず、一人の国民も一人の外国人も戦争で殺すことはなく、平和を願う世界の人々からこの憲法は高く評価されてきました。
自民党を中心に今、この憲法の解釈を変更して「集団的自衛権」を行使できるようにする、最終的には憲法を変え堂々と戦争できる国にするという動きが急速に高まっています。
背景には世界の覇権国家だったアメリカの国防予算の低下分を肩代わりする、「多国籍軍」へ参加があります。そうなればイラクへの侵略戦争、アフガニスタンへの報復戦争と同じような戦争に日本も参加することになります。
「軍事兵器をつくり、売り、戦争に参加する国」、これが自民党が狙う「普通の国」です。
憲法9条は2度と悲惨な戦争を繰り返さない不戦の誓いです。国際紛争は武力で解決してはならないという平和を求める世界の人々の宝です。今この憲法9条の果たしてきた役割を改めて確認し、解釈による集団的自衛権の行使は許さない、改憲は許さないという国民の声を急速に広げていく時です。

飯島町を活気あふれる安心のまちへ

上伊那医療生協総合ケアセンターと「越百(こすも)づくり会議」 上伊那医療生協 専務 野口 正泰

越百づくり会議
越百づくり会議

上伊那医療生協が飯島町に生協診療所いいじまを開設してから18年。老朽化が進み、新築移転先を飯島町にとどまらず駒ヶ根まで広げ探していました。
2012年末に議長さんはじめ議員の皆さん、町長や行政トップの方々から「飯島町の中で移転先を探してほしい」と要請を受け、町からは商業施設「コスモ21」跡地(建物1300坪・敷地4600坪)を使ってもらえないかとの提案がありました。土地・建物を安く購入できるように飯島町からご協力をいただき、補助金も使える見通しとなったことから、13年の総代会で「コスモ21」跡地への移転を決め、開業を15年4月と決めました。
医療生協内では「こすも委員会」を設置しました。論議の中で「コスモ21」跡地には診療所の他、「地域包括支援システム」を展開する拠点としての複合施設をつくることを決めました。
「複合施設」の具体化にあたっては、飯島町や町議会、地元住人、商工会、上伊那医療生協それぞれの代表が呼びかけ人となり、「越百づくり会議」が130人で発足しました。14年3月2日の第1回会議では、高坂宗昭町長が会長に、小林伸陽理事長が実行委員長に選ばれました。

コスモ21跡地
コスモ21跡地

その後、医療・福祉・健康、商業施設、文化交流、子育て若者、広報宣伝の5部会でまちづくりの議論がすすんでいます。
上伊那医療生協では、入浴施設を設置した定員25人のデイサービス、新たにグループホーム、小規模多機能型居宅介護、有料老人ホーム20室、地域交流スペース、健康運動広場などを準備し、複合型医療・介護施設をめざします。

飯島町を活気あふれる安心のまちへ

上伊那医療生協総合ケアセンターと「越百(こすも)づくり会議」 上伊那医療生協 専務 野口 正泰

インタビューに応じる高坂町長
インタビューに応じる高坂町長

「コスモ21」は多種多様な業種の皆さんが出資する施設として、商業振興の拠点と考えていました。"バブル"を経て、大型スーパーが沿道に進出してきたこともあり、たちゆかなくなりました。商業の事業後継者を探すだけではダメだと判断し、最終的に上伊那医療生協さんにお願いしました。
私たちはコスモ21の跡地利用で、にぎわいのあるまちづくりをしていきたい。越百づくり会議には100人を超える方が集まりました。ここでは、いろんな思い・考えを超越して、汗と知恵を出す衆に集まってもらいました。福祉・医療だけでなく、みんなが集う、お子さんたちが集まれる、気軽に談笑できる、買い物もできるといった構想を練っています。
飯島町の開業医さんは高齢化している状況です。何としても1次医療は医療生協さんに担ってほしい。医師の常勤化や複数化の期待もあります。また、飯島町だけではできないかもしれませんが、病児保育・病後児保育も考えてもらえたらと思います。医療生協さんにはできるご支援はしていきたいと思います。(談)


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