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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第292号 2015.03.25

4月から介護報酬ダウンこれでは介護が崩壊する!!

全日本 民医連が呼びかけた介護ウエーブ国会行動にて(2月17日)

全日本 民医連が呼びかけた介護ウエーブ国会行動にて(2月17日)

過去最大規模のマイナス改定!

2015年度の介護報酬の改定が示されました。内容は、過去最大規模のマイナス改定で、事業所は事業の存続ができない、閉鎖・廃業など深刻な事態になり、利用者にはサービスの低下がすすみます。
 公称、改定率は全体でマイナス2・27%ですが、介護職員の処遇改善にプラス1.65%、認知症・中重度ケアにプラス0.56%など一部加算を含めた上での引き下げですので、実質的な介護報酬全体は、マイナス4.48%もの大幅な引き下げになります。(図参照)


名目だけの介護職員処遇改善とは

介護職員の給与の引き上げを見込んだ処遇改善といわれますが、そもそも報酬全体が大幅に引き下げられれば、事業を維持するため正規職員を非正規職員に切り替えたり、職員を減らすことも検討せざるを得ません。
それによりさらなる人手不足に陥り、業務の過密化、労働環境の悪化も招くことになります。
政府自身、現状は深刻な人手不足にあると認識し、2025年に向けては100万人の介護職員の増員が必要と見通しているにも関わらず、マイナス改定は全く理解できません。

破たんしている「社福法人の内部留保」説

政府が介護報酬引き下げの理由とした「介護サービス事業所は収支差率が高い」、「特別養護老人ホームは多額の内部留保を保有している」など、繰り返し強調した根拠は政府自身が否定するに至っています。
黒字を出しているのは、「労働効率を図り、利用者から多額の自己負担を徴収している」一部の事業所で、大半の社会福祉法人は内部留保どころか、赤字を抱えています。そもそも内部留保といっても社会福祉法人のものは一般企業の内部留保とは性格が異なり、単純に比較対照できないことを財務省も「承知している」と述べています。
内部留保をため込む大企業には減税し、内部留保があるからと介護報酬を引き下げるということに強く怒りを感じます。

当事者、地域住民とともに大運動をしよう

地域の介護を守ろうとしてがんばってきた民医連や社会福祉法人、NPO法人など、今回の介護報酬改訂は死活問題です。
私たちは、多くの介護事業所と利用者家族・地域住民に介護報酬の大幅引き下げの影響と進められようとしている介護保険制度改悪の中身を知らせ、介護報酬の再改定と介護保険制度の拡充を求め、大きな運動を展開します。

(県連介護福祉活動部長 塩原 秀治)

図 長野県民医連・長野医療生協・介護保険を良くする信州の会主催 「OPEN!ケア!!ケアコン2015 介護ウェーブ学習会」(3月21日)
長野県民医連・長野医療生協・介護保険を良くする信州の会主催「OPEN!ケア!!ケアコン2015 介護ウェーブ学習会」(3月21日)

特別分科会に「福島の今を考える」第16回県連学術運動交流集会開かれる

講演する斎藤貴男さん
講演する斎藤貴男さん
熱心に耳を傾ける参加者
熱心に耳を傾ける参加者

3月7日、16回目の県連学術運動交流集会が松本大学を会場に開かれ、県連各地から377人が参加しました。

*  *

記念講演は、フリージャーナリスト・「マスコミ九条の会」呼びかけ人の斎藤貴男さん。「安倍改憲政権の正体」と題し、安倍政権がめざす経済最優先、アメリカ追従路線からくる「戦争ができる国」への仕組みづくりを、わかりやすく語られました。
経済では、インフラシステムを輸出することを目的に原発を再稼働し、そのつけが国民生活に及ぶこと、平和問題では、経済優先、アメリカ優先の安倍首相が考える平和と国民が考える平和との決定的なかい離に、参加者からは驚きの声が上がりました。

*  *

講演する斎藤貴男さん
講演する斎藤貴男さん
分科会で講演する渡辺さん
分科会で講演する渡辺さん

午後は、8つの分科会と特別分科会に分かれて交流し、学び合いました。
特別分科会「福島のいまを考える」では、いわき市議会議員の渡辺博之さんによる講演「原発事故はなぜ収束しないのか~労働現場の実態と改善のための運動~」が行われ、福島第一原発収束に携わっている労働者の状況が紹介されました。
「何よりも苦しかったのは夏の暑さです。呼吸が思うようにできない全面マスクで、酸欠状態になり、靴の中は汗がタプタプにたまります」。現場監督も労働者も1年未満で入れ換わり、安全確保がむずかしく、士気が低下しているなか、「労働者を激励する」の一点で東電社員と協力。それが、現場の東電社員をも励ましたことを紹介し、原発労働者と連帯しながら「原発ゼロ」を主張していくことが大切だと訴えました。

岳運交の座長推薦演題

各分科会で印象的だった演題を座長に推薦してもらいました。( )内は発表者。

〈第1分科会〉 貧困問題にむきあって 反貧困ネット長野の活動から
(長野医療生協本 部・宮﨑ようこ)
〈第2分科会〉 家族と過ごした終末期を振り返る
(訪問看護ステーションみどり・沢崎富士子)
〈第3分科会〉 利用者さんと信頼関係を結ぶ関わり
~90日間のかかわりの中から~
(介護老人保健施設あずみの里・波多野貴徳)
〈第4分科会〉 医療情報のIT化と地域医療連携に向けたインフラ整備の取り組み
(健和会病院・大野寛司)/td>
〈第5分科会〉 「ボウリングにいってもいいんですか?」~患者役割から生活者役割へ~
(諏訪共立病院・下澤理奈)
〈第6分科会〉 生活リハビリサポート(リハサポ)のいまと、これからむかうみち
(生活総合ケアセンターいな・中村賢二)
〈第7分科会〉 地域包括ケアシステムへの対応
(特定複合施設こころ高島・茅野百男)
〈第8分科会〉 中間2名からの逆転!
~院内医学生委員会が最後まであきらめなかった理由~
(長野中央病院・太田綾香)
end

腰痛対策5カ条の作成に至るまで

塩尻協立病院労働安全委員会では、当院における看介護スタッフの腰痛発生予防対策として、トランスファーシートやボード、アームレスト跳ね上げ式車椅子の導入、ノンリフティングの啓蒙活動など、様々な取り組みを行ってきました。
この経過の中で腰痛発生者は徐々に軽減してきたものの、やはり業務の忙しさの流れで「つい無理に」というスタッフも少なからず存在しています。そこで委員会の中で「動作介助前に何か言葉で意識付けをしてみてはどうか?」という観点で議論を行いました。当院で働いている看介護スタッフに「業務中の腰痛予防の為に、あなたが日頃気を付けている事はなんですか?」と聞いて回りました。
多くの「意識付け項目」があげられる中、委員会で内容を議論し、「納得の5カ条スローガン」が誕生したのです。

(塩尻協立病院労働安全衛生委員 理学療法士 岡田 善雄)

目につく所に貼られている「5カ条」
目につく所に貼られている「5カ条」

東南西北

諏 訪

楽しくアロマ教室

楽しくアロマ教室

2月27日、飯伊民医連労組女性部主催のアロマ教室が行われました。外部から講師を迎え、子どもを含む約30人が参加し、サシェ、ハンドクリーム、リップクリーム作りをしました。参加者からは「これ、患者さんのケアに使えるかも」などと会話も弾み、各自お気に入りの香りをブレンドし、楽しいひとときを過ごしました。

東 信

さようなら、桜の木

さようなら、桜の木

上田生協診療所の改築工事に伴い、例年見事な花を咲かせていた診療所南側の桜の木5本が切られました。すべての木ではないので花は楽しめますが、寂しさを感じます。これらの木は、約20年前に用水路と道路工事改修にあわせて植えられたものでした。跡地は、訪問看護ステーションなどの駐車場として利用されます。

上伊那

職員向けHPH始まる

職員向けHPH始まる

上伊那医療生協では、職員の健康増進のひとつとして週2回デイケア室を開放しています。初回に体組成を測って自分で目標を立て、リハビリ職員がプログラムを提供します。2月はプロの講師を招き、ヨガ教室を実施しました。また腰痛対策委員会も発足し、職員の健康増進を応援しています。

長 野

「キネステティクス」を知っていますか?

「キネステティクス」を知っていますか?

キネステティクスを用いた介助法は、要介護者を抱え上げることなく、人の動きを利用して行うので、介助者の腰痛のリスクを下げます。2月19日には、長野中央介護センターつるがで職員向けの学習会が行われました。初めて体験する人は「手品のようだ」と驚くほど、簡単にできました。

諏 訪

在宅介護に電子カルテ導入

在宅介護に電子カルテ導入

2月23日、諏訪共立ヘルパーSTが高齢者複合施設ゆいまーるに移転しました。それに伴い電子カルテを導入、県連初の在宅介護での電子カルテ導入事業所となりました。生活を支える専門職としてより近く利用者さんに接する事ができることから、訪問介護にしかわからない生活状況や些細な変化を共有し、ケアの向上に努めたいと思います。

中 信

入院患者さんにCSセット

入院患者さんにCSセット

塩尻協立病院では、1月からCS(ケア・サポート)セットを導入しました。入院中に必要になる療衣や肌着、タオル類、消耗品類、おむつなどをセットにし、日額定額制でレンタルします。入院時に持参する物が少なく、洗濯の必要もないので家族の負担が減り、病棟では業務改善につながっています。現在の利用率は90%近くになっています。

「守ろう命と健康」をテーマに長野県民医連 共同組織活動交流集会開かれる

共同組織活動交流集会
立命館大学平和ミュージアム名誉館長の安斎育郎先生

2月21日、松本大学を会場に、共同組織活動交流集会が全県から350人の参加者で開催されました。
記念講演は、立命館大学平和ミュージアム名誉館長の安斎育郎先生。「だまし博士のだまされない目」と題し、得意の手品を交え、政府は国民の目を逸らし見えない所で大切な事を進める、一人の力は小さいが腰を据えて物事取り組めば結構な事ができる等、わかりやすい話でした。
午後の分科会では、11月末に起きた白馬神城断層地震での死者ゼロ人教訓として、日常的繋がりを持つ事の重要性、地域の絆が共助の基本など、さまざまな活動が発表され活発な意見交換が行われました。

(編集委員・諸角正浩)

NO WAR! 平和憲法守る私の声 19

唐澤 一夫(上伊那生協病院 付属診療所 事務長 )

まずは「都合のいい大義名分」「教科書」が歌詞に入るサザンオールスターズの「ピースとハイライト」。ぜひ聞いてみて下さい。
今「積極的平和主義」を掲げ世論の半数以上が反対する「特定秘密保護法」「集団的自衛権行使容認」を押し通し、着々とそして周到に戦争しない国から戦争できる国づくりをすすめる安倍首相は、昨年12月衆議院選挙後、虚構の多数を得たことでその動きを一気に加速しています。
「歴史的なチャレンジ」と聞こえのいいフレーズを使い憲法改正を目指す。こんな狙い絶対許してはいけないと思います。
私自身戦争の経験はありません、しかし、満蒙開拓平和記念館やひめゆり平和祈念資料館で見て聞いた、生存者の証言や証言集は、普段手に入れる事の出来る情報をはるかに超えた戦争の恐ろしさが綴られています。心臓の鼓動が早くなるほどの辛い話なのに、なぜかその場から離れられることが出来ず、時間の許す限り多くの声を読みました。
情勢学習は常に「相手の立場に立ち、想像力を働かせよう」と意識し、辺野古基地移設、原発事故、生活保護、もし自分が当事者の立場だったらと考えるようにしています。
今の平和な世の中で戦争なんて起きるわけないじゃなく、世界に誇る9条を持つ日本国憲法がひとたび変えられてしまえば、10年先、20年先も憲法が変わらない限りその効力は続きます。私には3歳から小学校5年生まで4人の息子がいます。戦争に大義はありません、ルール無き殺人が戦争です。子どもが大きくなり戦争が起きたらと思うと今が正念場であり大人に課せられた責任は重大です。
「20世紀で懲りた」この歌詞の意味をあらためて噛みしめたいと思います。

2分で読めるミニ学習

ノンテクニカルスキルとは

人には認知能力の限界や心理的プレッシャーの影響など人間としての特性(ヒューマンファクター)が存在するため、専門的な知識や技術(テクニカルスキル)のみでは安全に業務を完遂できるとは限りません。
近年、安全管理を進める上で、テクニカルスキルを補完し安全で効率よく業務をこなすために、ノンテクニカルスキルといわれる技能の重要性が強調されるようになりました。
ノンテクニカルスキルには「状況確認」「意思決定」「コミュニケーション」「チームワーク」「リーダーシップ」「ストレス管理」「疲労への対処」の7つの大きな柱があるとされています。
医療事故の原因として、「技術・手技が未熟だった」「知識不足」はわずか16.3%。それに対し「確認・観察を怠った」「説明が不十分だった」「判断を誤った」「通常とは異なる身体的・心理的条件下にあった」などのノンテクニカルスキルが要因とされたものは、51.5%を占めます。いかにノンテクニカルスキルが重要であるかがわかります。
自分の職場を観察し、今必要なスキルは何かを考え、必要なスキルを学び、チーム全体のパフォーマンスをあげましょう。


(松本協立病院安全対策委員長・医師 佐野 達夫)

長野県連 ぐるっと事業所めぐり21

[飯田市] ケアホーム萌生・いちのせホーム

ケアホーム萌生・いちのせホーム

利用者さん6人は、西駒郷という大規模施設に入所していましたが、国の地域生活移行により地域へ戻り、少人数での共同生活を送っています。
大規模施設ではご自分の思いを我慢したこともあったかもしれませんが、当事業所では思いを叶えつつ、地域の一員として暮らし続けられるよう、利用者さんを中心に支援しています。
また、利用者さんをホームに閉じ込めてしまわないように、季節を感じる取り組みとしてお花見やお祭りに出かけています。
地域の一員として、私たちと同じく地域社会で暮らすため、ホームを閉鎖的な空間にせず、地域とつながる開放的な空間にする取り組みをこれからも続けていきます。

(ケアホーム萌生管理者・木下 悠佑)


住宅型有料老人ホーム あずみの里(社会福祉法人協立福祉会)
  • 事業所名
  • NPO法人ひだまり ケアホーム萌生
  • 所在地
  • 長野県飯田市松尾上溝3179番地1
  • 連絡先
  • TEL.0265-52-2150
  • 事業内容
  • 障害者共同生活援助

風化させない3・11原発再稼働させない各地の取組み

「諏訪」「ゆるきゃら・ぴーすわん!」登場

青年平和委員会で平和活動のシンボルとしてゆるきゃらを作りました。名前は「ぴーすわん」。PEACE(平和)、諏訪、スワン(白鳥)、ワン(犬)が名前とイラストの由来です。耳は人びとの声を聞くために大きく広がり、お腹には諏訪湖の模様があります。
現在、着ぐるみ製作に向けた資金作りにタオルを作って販売しています。来年の脱原発集会には登場させたいです。

(横内 裕美)

「上伊那」3・8さよなら原発集会&パレード

伊那市内にて行われた、さよなら原発集会とパレードに約100人が参加しました。福島からの避難者の相馬弁での詩の朗読もあり、春は名のみの...冷たい強風の中、参加者は「4年前の被災者はどれほど寒かったろうね...」とあらためて思い起こしつつ、福島を忘れない、脱原発・再稼働阻止への決意を強くしました。

(金田 恭子)

「中信」3.8つながろうフクシマ!ひろげよう脱原発!In松本

脱原発信州ネットワーク松本主催の集会には約700人が参加。楢葉町出身の松本友子さんは「福島を忘れず、原発なくせの声をあげ続けてほしい」、柏崎刈羽原発差止め訴訟原告団の水谷彰雄さんは「新潟で原発事故が起きたら松本はどうなるか真剣に考えて」と訴えました。デモ行進では、沿道からの声援もあり、4年後も変わらない市民の関心の高さを感じました。

(松井 おりえ)

「飯伊」3・8 いやだに原発ノーニュークスウォーク in IIDA

脱原発・自然エネルギーへの転換を求める飯伊地域連絡会主催の脱原発行動は、約60人の参加で行われました。それぞれの想いがいっぱい詰まった手作りのプラカードを持って、飯田市街をデモ行進し「原発反対」「再稼働反対」の声をあげました。一人でも多くの人たちにこの気持ちが届いてくれることを願います。

(原 晴美)

「東信」10回の「原発0へつなげるパレード」

上田市内では3.11を前に、3月7日、第10回の「原発0へつなげるパレード」が開催されました。集会の主催は「つながる会」(市内外の23団体)で上田城やぐら下芝生公園に約60人が参加しました。
集会後は、市内を楽器の演奏やドラムを打ち鳴らしながらのパレード行進しました。

(依田 和久)

「長野」被災者に心を寄せて。4年目の3.11へ

3月8日、全国の人びとが、健康と生活の不安をかかえ生活再建につくす被災者へ心を寄せる取り組みを様々に表現しました。
東京では約3万人、長野市でも350人が集い、歩きました。長野医療生協の声を示した"黄色いハンカチ800枚も取り組みを盛り上げました。関心を向け続け、情報を正しく吟味し、行動につなげる姿勢が求められています。

(小野 高聰)


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