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長野県民主医療機関連合会

アクセスマップ

〒390-0803
長野県松本市元町2-9-11
民医連会館2F
TEL.0263-36-1390
FAX.0263-33-1229

機関紙:長野県民医連

第300号 2015.11.15

勇気と希望を運ぶ新聞へ 言葉を磨いて真実を伝えよう

長野県連内には、法人機関紙、共同組織の通信、職場ニュースなど、運動方針を伝え、情報を共有する新聞があります。「長野県民医連」は300号を迎え、あらためて読者のみなさんと「新聞づくり」を学びたいと思います。編集委員会に『「赤旗」は、言葉をどう練り上げているか』(新日本出版社)の著者、「しんぶん赤旗」校閲部長の河邑(かわむら)哲也さんを迎えて学習会を開きました。要点をまとめました。

創刊号 100号 200号

同じ素材でも立場で違う記事が生まれる

共産党のホームページには「赤旗」の記事が掲載されます。その中のアクセス数No1は、10月28日付の「国立大学の学費40万円値上げ」というものでした。一般紙では「国立大学教員3万7000人削減」という見出しで紹介されていました。確かに事実ですが、「赤旗」はそれによる学生への影響を独自に試算して記事にしました。国民の立場に立つ新聞として、同じ素材、同じデータを使ってもまったく違う記事になるわけです。
表現も独自のものがあります。スポーツ紙で使われる「入籍」は、戦前の民法の言葉なので養子縁組以外は「結婚」、天皇制や国家神道で使う言葉は国民主権と相容れないので、「祭日」は「祝日」、「慰霊」は「追悼」です。

記事は一番大事なことから書こう

「たくさん取材して事実を積み重ね、そこから削っていく」のが、説得力のある記事を書くコツです。そのうえで、リードと呼ばれる前文で、言いたいことをズバリ書きます。本文では大事なことを先に書きます。もし、紙面の都合で削る場合は、最後のほうを削るからです。
読みやすくするために、主語と述語を近づけた短文で書きましょう。間があきすぎると、書いた人はわかりますが、読む人はついていけないからです。

表記統一は多くの人が理解できるためにある

月1回開かれる編集委員会。学習、情報の交流をしながら次号の新聞づくりを行う
月1回開かれる編集委員会。学習、情報の交流をしながら次号の新聞づくりを行う

新聞の表記には統一ルールがあります。漢字は基本的には文部科学省が定めた常用漢字を使います。なぜなら、5万~6万字あるといわれる漢字をみんなが勝手に使えば、非常に読みづらいものになるからです。
以前は常用漢字にないものは人名も直していました。たとえば「澤地久枝」さんは、「沢地」でした。しかし、ある時から本人の要望があれば臨機応変に対応しています。長嶋茂雄さんの戸籍名は長島ですが、巨人軍の監督になるときに嶋の字を使いたいと希望し、今では息子さんも嶋になっています。
動植物は常用漢字にあるもの以外はカタカナ、加工したものはひらがなにします。このようにルールはたくさんありますが、大切なのは、読者が読みちがえないようにすることです。TPPの記事で「米国の米政策」というのは紛らわしいですね。

人間や時代によって変わる言語

日本語には誤解されている言葉がたくさんあります。「憮然とする」という言葉の意味は、①ムッとしている ②がっかりしている、のどちらでしょう。正解は②です。しかし、2007年度の国語調査では7割が①だと思っています。ここまで来ると誤用とは言いがたので、誤解を避けるために他の言葉を工夫することが必要です。
言葉は生き物です。人がたくさん使うことによって共通の言語になります。最近では「ら抜き言葉」が多く使われますが、まだ共通のものにならないので、見出しでは使いません。

読者の叱咤激励で新聞は成長する

校閲の奥深さを縦横に語ってくれた河邑さん
校閲の奥深さを縦横に語ってくれた河邑さん

最近、朝日新聞は訂正欄を大きくしました。件数も以前の倍近くになっています。慰安婦問題での反省もあり、変換ミスも掲載しているからです。
「赤旗」の最初のミスは創刊号でした。1部5銭という価格を入れ忘れ、「新聞はタダではないのだ」と次号の編集後記に記してあります。熱心な読者が多いため厳しい意見や注文もたくさん届きます。「人名、地名には、全部ルビ(ふりがな)をつけてほしい」という要望などにも、できるだけ応えるようにしています。
校閲部は、わからないことを確認して良いものに磨く、新聞の「品質管理」部門です。一室にこもり、夜7時の締め切りに追われますが、記者をはじめ新聞にかかわるみんなを支える楽しい仕事です。みなさんも読者に応える楽しい新聞を作ってください。

〝憲法いかし、いのちまもる10・22国民集会〟

10月22日、東京日比谷野外音楽堂で行われた集会には、全国から3500人、長野県連から120人が参加しました。国の責任による社会保障、医療・介護のマイナス改定許すな、戦争法反対、医療者の大幅増員などを掲げました。

参加者の声

ゲストの精神科医・香山リカさんのしなやかで力強い発言がとても印象的でした。「(立場のある人が)発言することに政治的発言だとか中立的立場が損なわれるとかいう人がいるが、命や人権を守る発言は人間として当たり前の発言です」と。
戦争法に対する国民的議論と運動は「自分の意見を言ってもいいんだ」という雰囲気を作り、一人ひとりの国民・主権者としての意識の変化を促しました。「この道しかない」といって進める社会保障切り捨てへの我慢の限界は、とうに過ぎています。
厚労省に向かって「いのち守れ」と掲げるアピールも、あきらめずに声を上げ続けることにしか未来はないという自戒も込めて、腕を高くしました。

全国の仲間とともに
全国の仲間とともに
厚労省に向けてアピール
厚労省に向けてアピール

(長野中央病院・太田 綾香)

全日本民医連研修交流集会開催「新たな民医連運動を打ち出そう」―院長・事務長・総看護師長314人が勢ぞろい―

イラスト 骨太方針2015

11月7・8日、安倍政権による社会保障切り捨て政策が進行する中、各病院が「いかに闘い、いかに対応するか」を決断していくために43県連113病院のトップ管理者が一堂に会しました。
参加者は、医療介護大転換の第一歩とされている来年度診療報酬改定の動向や迫られている病床選択の基本的視点等を学習。100を超える役職別グループ討論では実践や経験を交流しました。
日本を代表する2つの病院団体(日本病院会・全日本病院協会)の会長講演では、「病院の世紀から地域の世紀になった」ことや、「中小民間病院の強みは地域密着型であること」が語られ、住民とともに地域医療を進めてきた民医連を大いに励ますものとなりました。

(健和会病院事務長・織野 孝司)

医学対の世代交代を成功させるために

医学対の世代交代を成功させるために

11月5~8日、神戸で行われた全日本民医連医学対担当者新人スクール、全国医学対担当者活動交流集会、都道府県連医学生委員長会議へ参加しました。新人担当者として「医学対とはそもそも何か」を考えることから始まり、ポスターセッションや指定報告での活動交流、学習講演などで学びました。
これらの学習を通して、医学生に民医連医療の優位性を伝えながら、全国で100人の奨学生拡大をめざします。

(県連医学対・久保田 博文)

パティシエに学ぶ~若看研修交流会開く~

若看研修交流会 キンボール

1月2日、松本市の神林公民館で若看研修交流会が開催されました。
特別講義は、伊那市の菓匠Shimizu取締役の清水慎一さんによる「何のためにはたらくのか」。他人のために働こうとする意識、心構え(他喜力、自喜力)が大切だと教えられました。
午後はスポーツ交流会で、キンボールとドッジボールを行いました。キンボールは初めて体験する人もいましたが、ルールが分かると、みんな寒い中でも声を上げ、息を弾ませて楽しみました。

(松本協立病院看護師・石井 大輔)

東南西北

長 野

自衛隊が危ない!

自衛隊が危ない!

10月28日、長野医療生協社保学校が公開で行われ、元陸上自衛隊レンジャー隊員の井筒高雄さんの講演を聞きました。安保法制でアメリカの戦争の後方支援を自衛隊が税金で行うようになる、後方支援は一番狙われやすいなど恐ろしい内容ばかり。その中で、憲法9条が一番の抑止力になると知り、勇気が持てました。

諏 訪

つるみね共立診療所で健康まつり

つるみね共立診療所で健康まつり

10月25日、秋晴れでしたが肌寒く、模擬店では暖かいものが売れていました。お楽しみステージでは中学生の吹奏楽、子ども達のチアダンス、診療所職員の花笠踊りを行いました。講演は森毅医師が「肺を健康にするには」と題して分かりやすく語ってくれました。地域との関係がさらに近く、気軽に交流ができました。

中 信

病棟で園児と楽しいひととき

病棟で園児と楽しいひととき

11月5日、塩尻協立病院3階病棟の月例レクレーションに、みずほ保育園年長つばめ組の16人の園児が来院。花笠踊りや、歌に合わせた患者さんへ肩たたきがプレゼントされました。栄養科手作りのロールケーキをみんなで食べ、正しい手洗いの方法を歌とダンスを交えて一緒に学ぶなど、楽しい時間を過ごしました。

飯 伊

透析室が大きく快適に

透析室が大きく快適に

10月26日に健和会病院の第二透析室がオープンしました。20床増えたことにより、県下2番目の大きな透析センターとなりました。第二透析室は、従来のベッドではなく、リクライニングチェアーでの透析となり、患者さんからも好評です。今後も快適で長生きできる透析治療ができるよう、スタッフ一同奮闘していきます。

東 信

健康まつりに1100人

健康まつりに1100人

東信医療生協第26回健康まつりが、10月25日、塩尻小学校で開かれました。新規事業後初となり、テーマは「新たに前へ!医療と介護と支え合いの"わ"」。青木義民太鼓ではじまり、支部発表やキッズダンス、上田西高吹奏楽部の演奏、職員の寸劇など多彩な舞台。渡辺医師の「健康長寿のために」の講演は多くの人が聞き入りました。

上伊那

生協診療所いいじまは地域とともに

生協診療所いいじまは地域とともに

今年4月に「生協総合ケアセンターいいじま」がオープンし、それに合わせて当診も同センター内へ引っ越しました。センター広場で開かれる「こすも市」にも毎月参加し、11月には20人ほどの健康チェックを行いました。地元の関心や心配事が気軽に相談できる場所として、みなさんの役に立ちたいと考えています。

松川高校の被災地ボランティアに感動 長野県高齢者大会開かれる

和太鼓
長野県高齢者大会

10月17日、飯田市鼎文化センターで長野県高齢者大会が行われました。
諏訪の健康クラブ泉の会からは7人が参加しました。和太鼓やフラダンスなどの多彩な文化プログラムはとても華やかで盛り上がりました。
各分野からの報告で印象的だったのは、松川高校の被災地ボランティア報告です。高校生が自ら考え行動する姿に感動しました。地元のリンゴ農家との交流も素晴らしいと思いました。
講演は、「看取りの文化研究所」の二木はま子さん。現場経験が豊富で、お話は説得力もありよい学びになりました。

(諏訪ひまわり企画事務長 古田 直哉)

〝こころ〟の誕生は、10年前、1人のつぶやき「自分達の老後が心配、寄り処がほしい」という声から、管理者・職員のへだたりなく3人で始まりました。今では140余人のスタッフがいます。民医連の綱領と民主的運営を原点に、笑ったり泣いたり語り合い、大きくなりました。11月7日には10周年の記念式典を盛大に行いました。
新たな事業所として、11月からフイットネス「こころ域活(イキイキ)サロン」を始めました。専門のトレーナーを配置して、「楽しく運動」「元気に年をとろう」と呼びかけています。

(社会福祉法人こころ 理事長・金子 智子)

NO WAR! 平和憲法守る私の声 25

山﨑 健志 生協総合ケアセンターいな・事務長

高校生のとき、政経の資料集の中に「憲法前文」を見つけました。これはすごい文章だ!と感銘して苦労して全部を暗記しました(今はとても言えませんけど)。
好きになった語句がたくさんあります。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」「国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う」「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う」と結んでいます。
私たちは戦争の経験・悲惨さの反省に立ち、過ちは繰り返さず平和のために国際貢献をしていこうと誓ったのです。我が国は自らの歴史があるのだから、他の国と違った役割があって良いのです。アメリカの押し付け憲法だという連中の先輩が考えた憲法原案は、天皇を元首として残すなど、国民主権すら言うことができなかったのです。
安倍首相の「歴史認識」は事実を無視した暴論で、中国・韓国など諸外国をとても納得させられない、恥ずかしいものです。戦争や暴力肯定の世論づくりは絶えず行われています。私も中学生までは第2次世界大戦の戦記物を良く読み、プラモデルはゼロ戦・戦艦・戦車で、さながら軍国少年(?)でした。ですから歴史を学ぶことは本当に大切だと思います。最近では1人で満蒙開拓記念館を訪ねて感銘を受けました。
憲法前文は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」と宣言しています。「戦争法」強行は、まさに政府の行為によって「新たな戦前」を準備している状況ではありませんか。私たち国民が歴史を忘れず、正しい歴史認識をもつことが、国の将来を誤りなくしていくことだと思います。
憲法前文と出会い、9条・11条・14条・25条へ関心が広がりました。9条の会も大切ですが、「憲法前文の会」ができれば、いち早く駆けつけるつもりです。

2分で読めるミニ学習

総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)とは?

要支援者の訪問介護と通所介護を移行

現在、介護保険で要支援者と判定された人は、介護保険の「予防給付」サービスを利用しています。しかし、新総合事業では、現在の介護保険サービスから訪問介護・通所介護が移行され、要支援と判定された人たちは、市町村が考案した「地域支援事業」という独自のサービスを利用することとなります。また、介護保険の新規認定申請をした際に、基本チェックリストで該当した人も対象となります。

公的サービスに頼らせない仕組み

自助・互助・共助を中心にしたサービス展開が中心となり、自分でできることはできる限り続ける。少し手伝ってほしいことが出てきたら近所の方にお願いする。できないことはお互い助け合う等、公的サービスに頼らない社会づくりの展開、さらには今までよりも緩和された基準により、サービスによっては職員の資格要件もなくなりました。

住み慣れた地域でその人らしくをめざして

安上がりなサービス・質の低いサービスの提供が行われないように、また、漏れのない要支援者の把握などまだまだ課題が多いのが現状です。
民医連では、住み慣れた地域でその人らしく、人間らしく暮らし続けることが保障された体制づくりをめざします。

(ゆいの里デイサービスセンターおよりて・市瀬 芳明)

長野県連ぐるっと事業所めぐり25

[松本市] 巾上ひまわり薬局

生協ケアプランセンターこすも

巾上ひまわり薬局は、JR松本駅から徒歩3分の場所にあります。薬剤師13人、事務5人で、保険薬局としては規模の大きな事業所です。
今年度からは地域からの要求に応えようと、訪問服薬指導の拡大に取りかかりました。関係機関との連携も進めながら、件数的には昨年度の10倍となっています(1件から10件へ)。
また、地域のかかりつけ薬局として、「長野県薬剤師会公認信州健康サポート薬局」にも認定されました。
これからも、地域の期待に応えられる保険薬局として、職員一同奮闘していきたいと思います。

(事務長・浦沢 剛)


  • 所在地
  • 〒390-0817 長野県松本市巾上10-5 田中ビルA棟1階
  • 連絡先
  • TEL.0263-35-4441

県連社保平和学校・公開講座 沖縄県議会議員から「オール沖縄」の取り組みを学ぶ

1月11日、松本市浅間温泉の地本屋を会場に、長野県連社保平和学校の第3回目が行われました。私たちが、他人事ではなく主体的に行動すれば「政治は変えられる!」ということを、「オール沖縄」の取り組みから学ぼうと、沖縄県議会議員で、元民医連職員の比嘉瑞己(ひがみずき)さんを迎えての公開講座としました。
当日は、平和学校受講者、一般参加の職員合わせて40人が参加しました。

政治は変えられる!

政治は変えられる!

比嘉さんは、「政治は変えられる!新基地建設反対のオール沖縄の運動」と題して講演しました。
戦後、アメリカによる占領からスタートした沖縄の基地問題の歴史、「世界一危険」と言われる普天間基地の現状、辺野古移設計画の経緯と今など、とてもわかりやすい内容で、参加者は身を乗り出して聞き入りました。
安倍政権による強引な新基地建設推進やオスプレイの配備など、再び沖縄県民を苦しめる政策に、「オール沖縄」としての結集が昨年から急速に高まりました。その力は、名護市長選挙、沖縄県知事選挙、衆議院議員選挙のすべてで「新基地反対」を公約に掲げた候補者が勝利するという、歴史的な結果を生み出しました。
「基地はいらない」という想いを表すために、一人ひとりが自分自身の問題として「投票に行った」ことで、政治を変えることができたと比嘉さんは語りました。


沖縄県民が日本復帰をなぜ望んだか

比嘉さん(前列右から3人目)を囲んで
比嘉さん(前列右から3人目)を囲んで

とても印象的だったのは、アメリカの占領が終わる時、「なぜ、沖縄県民は日本への復帰を望んだか」という話でした。その答えは「平和憲法があったから」だそうです。
アジア・太平洋戦争で十数万の住民の命が奪われ、戦後もアメリカの軍事支配下に置かれた沖縄県民は平和を選んだのです。戦争法が成立し、憲法改悪が進められようとしている今、平和憲法を守ることの大事さを再確認しました。

*   *

来年は参議院選挙があります。今回の講演で学んだことを多くの人たちと共有し生かしていきたい、政治を変えるために「投票に行こう」と呼びかけたいと思います。

(県連社保反核平和委員/塩尻協立病院事務次長・ 小澤 康士)


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